「Revolution(革命)のRであり、Racing(レーシング)のRであり、そして開発チームにとっては、4年も歳月がかかった“Revival(リバイバル)”のRでもある」──。「G'zOne TYPE-R」(5月26日の記事参照)の発表会会場で、au商品企画本部の酒井清一郎氏はそうコメントした。
G'zOne TYPE-R(5月26日の記事参照、以下G'zOne)の基本コンセプトは、「タフネス性能」。しかし、ただ耐水・耐衝撃にしただけではなく、使いやすさのためのさまざまな機能を盛り込み、ハード・ソフトの両面で作り込んだ端末になっている。
携帯電話に水は大敵だが、G'zOneはJIS保護等級7相当の防水性能を誇る。防水・耐水性能にはさまざまなレベルがあるが、等級7は、水深1メートルの水槽に沈めた状態で30分放置しても性能を保てるという、電子機器としてはかなり高いレベルだ。会場では、水槽の中に30分程度G'zOneを沈めておき、取り出して電話をかけると問題なくつながる、というデモンストレーションが行われた。
耐衝撃性能は、防水性能のように適切な指標規格がないので難しいが「10メートルから落としたらさすがに壊れるだろうが、固いコンクリートなど条件の悪いところで、人が普通に携帯を使う高さから落としても大丈夫」なレベルだという。
2000年から2001年にかけて、「C303CA」「C311CA」「C409CA」「C452CA」と4種類のG'zOneシリーズがこれまでリリースされているが、そのどれもがストレート端末だった。しかし「今の主流は折りたたみ端末。また、QVGA液晶を必ず搭載しなくてはならなかった」という理由により、「折りたたみ形状でタフネス」を目指すことになったという。
通常の携帯電話は、まず搭載する基本スペックが決まっており、その機能を盛り込める姿を探る形で開発が行われる。しかしG'zOneではまず最初にデザインモックアップが作られ、その中に可能な限り機能を盛り込む、という開発方法を採った。「G'zOneは“デザインオリエンテッド”。まずパッケージありきで、コンセプトを中心に企画・設計をした。WINも考えているが、今回のタイミングには間に合わなかった」(酒井氏)
タフネス性能ともう1つこだわったのが“日常生活での使いやすさ”だ。「長い時間、愛着を持って使える端末。使い込むほどに、その使い勝手の良さが分かる端末に仕上がった」と、酒井氏は胸を張る。
背面液晶は、カシオ計算機の腕時計「G-SHOCK」シリーズをイメージさせる、1インチの丸形液晶を採用している。常時表示可能で、非常に視認性が高く、時計としての使い勝手は非常にいい。
待ち受け時計としての表示だけでなく、ストップウォッチ、アラーム、カウントダウンタイマー、方位磁石として使える。方位磁石はEZナビウォークと連動している。
メイン液晶は2.2インチのQVGA。待ち受け画面やメニュー画面、各種操作音も、統一感のあるものが用意される。電源オン/オフ時に、GTカーが走るアニメーションが表示されたり、Flashアニメーションも「G'zOneを工場で製造し、宇宙に出荷する」など、ストーリー性のあるものが用意されている。
アウトドアでの利用シーンを想定した工夫も施されている。手袋をしていても押しやすい突起形状のダイヤルキー、滑り止めのための本体のディンプル加工などがそれだ。1プッシュで方位磁石を呼び出したり、ライトを点けたり、ブザーを鳴らしたりといった操作もできる。
価格は明かされなかったが、通常のCDMA 1X端末より少々高めの値段設定だという。「完成度の高い、非常にコンセプシャルな製品なので、その価値を認めてほしい。そういう価格設定にすることを考えている」という。
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