携帯向け“放送局”をスタートさせるクアルコム(1/3 ページ)

» 2005年02月09日 00時29分 公開
[斎藤健二,ITmedia]

 地上デジタル放送(1セグ放送)、モバイル放送(モバHO)に続き、携帯端末向け放送サービスの計画が動き始めた。

米MediaFLOのスケジュール
2005年末MediaFLOチップエンジニアリングサンプル
2006年夏フィールド試験
2006年末一部都市でサービス開始

 CDMA技術の提供元として知られるクアルコムは、「MediaFLO」(メディアフロー)と呼ばれる携帯電話向けの放送ネットワークを構築・運営していく計画だ。米国では2004年の11月に運営を行う子会社「MediaFLO USA」を設立(2004年11月2日の記事参照)。2006年末の商用サービス開始に向けて準備を進めている。

 MediaFLOは、携帯電話サービスとは別に放送用の周波数を使って、動画などを配信する、まさに“放送局”的なサービスだ。

 クアルコムジャパンは、日本でもサービス提供に積極的。2005年中にも携帯向けの1セグ放送が始まる予定だが(特集参照)、それだけでは足りないとクアルコムジャパンの松本徹三社長は話す。「2007年には、日本でも米国なみのサービスが提供されるべきではないか。1セグと共存共栄していくべきではないか。総務省にも打診を始めた」(同氏)

携帯電話の待受画面のイメージ。画面に天気やニュースなどがリアルタイムで表示され、動画のアイコンをクリックすると映像が流れる

連続4時間視聴可能な低消費電力が特徴

 FLOとはFowrad Link Onlyの略。下り方向のみの通信で、いわゆる放送波と同じ。受信するユーザーごとに異なるデータを送ることもなく、基本的には垂れ流しのサービスだ。

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