KDDIが5月22日に発売する「A5505SA」(三洋製)は、現時点のau端末ラインアップの中でも“機能満載のハイエンド”といえる機種だ(3月17日の記事参照)。
“買い”のポイントは数多い。
これまでの海外ローミングに対応したグローバルパスポート対応端末は、機能やスペックの面で見劣りする部分もあった。しかしA5505SAは海外利用を考えなくとも人気のサービスをほぼすべて網羅しており、“フル機能のハイエンド端末”を求めるユーザーにはまたとない選択肢となる。
もちろん、機能を盛り込みすぎたための弊害もある。重さは130グラムと、極端ではないが重い部類に入る。幅も51ミリと少々大きく感じる。また通信方式はCDMA 1Xで、KDDIがハイエンドと位置づけるCDMA 1X WINには非対応。WIN向けの「EZチャンネル」やパケット定額制には対応していない──などだ。
海外ローミング機能についてはひとまずおいて、今回は国内で使う携帯電話としてA5505SAを評価していこう。
au端末として搭載2機種目となるFMラジオ(2003年12月12日の記事参照)は、細かな部分が進化している。1.5インチという携帯最大級のサブディスプレイと、十字キーを背面に備え、端末を開けなくてもFMラジオの起動や操作ができるのは従来通り。
A5505SAでは、背面の左右キーで音量の調整、上下キーで周波数変更ができるようになっている。さらに、本体のスピーカーからラジオを鳴らせるようになった。A5505SAは、16ミリという大口径のスピーカーをステレオで搭載。アンテナを兼ねるイヤホンを装着しなくてはいけないが、本体からもクリアな音でラジオを流すことができる。
ちなみに、「A5503SA」とイヤホンケーブルの互換性はあるようだ。
またグローバルパスポート対応端末らしく、海外でもFMラジオの受信ができる。ただし海外では曲情報のチェックなどはできない。
A5505SAの大きな注目点は、au端末で初めてminiUSB端子を備えたこと。デジカメで一般的なminiB型端子を本体に備えており、プリンタやPCと接続できる。
プリンタとの接続は「PictBridge」に対応。簡単にいうと、PCを介すことなく携帯とプリンタをUSBケーブルで接続すれば写真を印刷できる。
PictBridgeは、思ったよりもかなり便利な環境だ。miniSDを使った携帯電話はPCに画像を取り込むだけでも一苦労。正直、「どうせ印刷するのならデジカメで撮りたい」と感じてしまうのがこれまでの携帯カメラだった。PictBridgeを使うと、「携帯からちょっと印刷でも……」という気にさせてくれる。
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