海外のW-CDMA端末も、第2世代といえる端末が出揃い始めた。供給メーカーも増え、ようやくデザインや機能で端末を選択できる時代になりそうだ。
米Motorolaは、現行端末と新製品の展示を行っていた。現行の「A835」はストレートタイプのベーシック端末、「A925」はSymbian OS搭載のスマートフォンで、どちらもハチソン3Gに供給している。
新製品は、型番が1000シリーズとなった「A1000」と「E1000」。A1000はA925の後継機で、同じくSymbian OSを搭載。画面サイズはそのままに、本体サイズは小型化され、ようやく手のひらに乗るサイズを実現した。E1000はA1000とほぼ同等サイズのベーシック端末で、こちらはモックアップだけの展示だった。このほかに折りたたみ型の「V1000」もアナウンスされており(今回は展示はなし)、2004年中には機能、スタイル別に3種類のW-CDMA端末がラインアップされる。
NECは、すでにハチソン3Gの一部向けに出荷を開始している2つ折りスタイルの「616」と、ストレートの「313」を展示。第1世代である606/808シリーズから端末サイズやUIが向上しており、会場でも人気は高かった。また、一部では日本の900iシリーズの展示も行われており、“W-CDMA=NEC”というイメージを強くアピールしていた。
独Siemensの「U15」は、Siemensブースのみならず、独E-Plusでも同社のW-CDMAサービスのデモに使われていた。
SonyEricsson、韓国Samsung、韓国LGの3社は、いずれもオーソドックスな折りたたみ型で、実際に動作可能な実機を展示していた。端末のサイズは、現行のGSMの同じスタイルの端末より若干大きいものの、実用的なサイズに収まっている。各社発売は2004年中とのことで、いよいよ韓国勢からもW-CDMA端末の供給が開始されることになりそうだ。
現在海外では、テレビ電話に対応したW-CDMA端末を供給しているのはNECとMotorolaの2社だけ。端末の選択肢は、あまりないのが現状だった。しかしオペレーター側の動きにあわせ、今年はようやく複数メーカーから端末が供給される見通しだ。
先駆者であるMotorola、NECからも改良された端末がアナウンスされている。王者Nokiaからも、何らかの動きがあるだろう。2004年はW-CDMA端末もバリエーションが増え、市場の活況化が期待される。
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