働き過ぎている、忙しい――そう思ったとき、職場で見直すべきものとは?:サカタカツミ「新しい会社のオキテ」(1/3 ページ)
「今の話について、何か質問はありませんか?」会議やセミナーの最後にこう言われたが黙っていた、あとで個別に聞きにいった……こんな経験はありませんか? あなたの疑問は、もしかしたらみんなの前で明らかにすべきものだったのかもしれません。
仕事柄、セミナーなどに登壇する機会が多いのですが、話を終えた後で司会者から「いまのお話で、何か質問や疑問などはありませんか? あれば挙手でお願いします」と会場にアナウンスがあっても、誰も手を挙げない……というケースがよくあります。
その後、主催者たちと談笑していると「ご挨拶させていただいてよろしいでしょうか」と、セミナーを聞いていたお客さんから声をかけられ、名刺交換が始まります。そのとき「少し質問してもよろしいでしょうか」と声をかけられることが少なくありません。
こういうときの質問の多くは、登壇時に話した内容についてのもの。もちろん丁寧にお答えしますが、その後も「あいさつしたい」と並んだ複数の人たちが似た質問を繰り返す……ということがしばしば。司会者が「質問がないか」と言った時に聞いてくださっていれば、複数の方の疑問を同時に解消できたのにと思うのですが、なかなかそうはいかない。
実はこの光景、ビジネスシーンでも頻繁に起きていることをご存知でしたか? そう、会議での一コマがそれ。今回は、会議後に起きがちな定番のやりとりから、みなさんの労働時間をダイエットする方法を少しだけ考えてみます。
「ちょっとお時間よろしいでしょうか?」の罪
会議の司会を担当している人が「それではこの件に関して、質問や疑問、確認しておきたいことはありませんか? なければ会議を終了します」と促して、誰も何も言わないまま会議が終わり、散会している途中で、出席者の一人が「ちょっとお時間をよろしいでしょうか?」と、当事者に呼びかけているシーンを目にする機会は多いはず。
オフィシャルな場である会議の席上で質問するのははばかられる、という気持ちは分かります。しかしあなたが個人的に持った違和感は、もしかしたら会議に参加している人、全員が持っているものかもしれないのです。
だとしたら、会議の席で質問をすることは、多くの人の疑問解消につながります。個別に質問をし、それに対して個別に説明をしている状態は、どう考えてもコミュニケーションの手間がかかりすぎです。
こういう話をすると「アンオフィシャルなコミュニケーションが、人と人との絆を深める可能性もあるので、無駄だと言い切るのはおかしい」という声が必ず上がってきます。
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