なぜセブン-イレブンは“王者”であり続けるのか:仕事をしたら“2015年”が始まった(前編)(1/6 ページ)
セブン-イレブンの快進撃が止まらない。2014年4月に消費税が増税され、他のコンビニが苦戦する中、セブンは売り上げを伸ばした。セブンカフェやセブンプレミアムなど、なぜヒット商品を生み出すことができるのか。現役コンビニオーナーの川乃もりやさんに話を聞いた。
売上高3兆7812億円――。コンビニ最大手「セブン-イレブン」の快進撃が止まらない。
2014年4月、消費税が増税されると「成長を続けるコンビニも苦戦するのではないか」という見方が強かったが、いざフタを開けてみると、セブンの一人勝ちが続いている。コンビニ各社が既存店売上高で前年割れを続ける中、セブンは9月時点で26カ月連続でプラス。
また「コンビニ3強」の中でも収益力の差が広がりつつある。1日の1店舗当たりの平均売上高(日販)はセブンが66万4000円なのに対し、ローソンは54万2000円、ファミリーマートは52万1000円にとどまっている。1位セブンと2位ローソンとの間には、実に12万以上の差があるのだ。
もちろん、2番手争いを繰り広げているローソンとファミマも傍観しているわけではなく、あの手この手を使って追いつこうとしている。ローソンは「健康」をコンセプトに医薬品の取扱店舗を拡大したり、健康志向をうたって食品アイテムを増やしている。ファミマは出店による「量の戦い」によって、規模の差を縮めようとしている。しかし、今のところ王者セブンを倒す“決定打”は見つかっていない。
セブンが日本で1号店を東京・豊洲に出店したのは1974年。あれから40年以上経つのに、なぜいまでも成長が続いているのか。店内に並んでいる商品をみると、競合他社とそれほど違いはないのに、なぜローソンとファミマは追いつくことができないのか。Business Media 誠で連載中の『ご一緒に“おでん”いかがですか』を執筆されている現役コンビニオーナー・川乃もりやさんに話をうかがった。聞き手は、編集部の土肥義則。
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