ニュース
都市圏のアルバイト時給上昇、過去最高の961円に:季節要因や慢性的な人手不足で
2006年からリクルートジョブズが行っている調査において、大都市圏のアルバイト・パートの平均時給が過去最高を記録した。
首都圏、東海、関西の3大都市圏におけるアルバイト・パートの平均時給が2006年以降で過去最高を記録した。人材サービスのリクルートジョブズがこのほど発表した。
同社は2006年1月から毎月「アルバイト・パート募集時平均時給調査」を実施。同社が運営する求人情報メディア「TOWNWORK」「TOWNWORK社員」「fromA navi」に掲載された求人情報から集計している。2014年10月度の調査結果によると、3大都市圏の平均時給は前月比で0.5%増、前年同月比で0.8%増の961円となった。事務系(前月比0.7%増)やフード系(同0.6%増)、販売・サービス系(同0.5%増)などがけん引した。
エリア別に見ると、首都圏の平均時給は前月比0.5%増の998円、東海は同0.6%増の905円、関西は同0.4%増の924円とすべてのエリアで時給が増えた。
時給が上昇した理由について、同社広報は「慢性的な人手不足と季節要因」と述べている。季節要因については、例年同じ傾向が見られるそうだ。業種を問わず各社で年末調整が入るほか、例えば、居酒屋では忘年会や新年会で繁忙期になること、運送および物流会社でも年末年始にかけて扱う荷物量が増えることなどから、時給を高くして人手を確保したいのだという。
そのほか、フード系の時給上昇に関しては、ショッピングモールに入居する店舗が、アパレルなど他の業種の店舗と同じ水準にするために時給を上げていることも要因だとした。
関連記事
- 山手線沿線における、アルバイト時給と生ビール価格の関係
JR山手線沿線の労働から得られる報酬と、物価はどのような関係があるのだろうか。コンサルティング事業などを手掛ける「かっこ株式会社」が調査した。 - 時給800円と8万円――仕事をしていて、なぜ100倍もの差がつくのか
マクドナルドの時給は800円、マッキンゼーのシニアコンサルタントは時給8万円――仕事をしていて、なぜ100倍もの差がついてしまうのか。リクルートで働き、中学校の校長を務めた藤原和博さんに、その謎を解説してもらった。 - ブラックイメージ払拭が狙い? 深夜営業休止が6割でとどまる「すき家」
深夜帯に従業員が1人で勤務する「ワンオペ」によって、過酷な労働状況が問題視された「すき家」。運営会社のゼンショーHDは対策を講じたものの、そこには別の意図が見え隠れするという。 - 3社に1社は「正社員」を確保できていない
リクルートワークス研究所は7月24日、「人手不足の影響と対策に関する調査結果」を発表した。それによると……。
関連リンク
Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.