XPユーザーのワタシはどうすれば? MSが説明「最低限お願いしたい4つのこと」:XPのサポート終了、8の“21倍”危険(1/3 ページ)
4月9日、Windows XPのサポートが終了した。なぜ終了するの? まだ使っている人はどうなるの?──日本マイクロソフトが経緯と対策方法を説明した。
「今日が最後の更新プログラム。以後やむを得ず使う場合はインターネットから切断してほしい」──。2014年4月9日(日本時間)、「Windows XP」のサポートが終了した。MicrosoftによるWindows XP(およびOffice 2003、Internet Explorer 6)向けの月次セキュリティ更新プログラムは同日に配布されたものを最後に、今後は(5月提供分より)提供されなくなる。
Microsoftの日本法人 日本マイクロソフトは同日、Windows XPサポート終了に関する説明会を実施。日本マイクロソフト業務執行役員 最高技術責任者の加治佐俊一氏が、サポート終了の経緯とこれまでの取り組み、そしてやむを得ずまだWindows XPマシンを使い続ける層に向けた「最低限お願いしたいこと」を説明した。
Windows XPサポート終了の経緯と現状
Windows XPは、インターネットが急成長期にあった2001年に登場。当時のネット接続機器の主流はPCのみで、インターネット利用者数も約5000万人ほど。携帯電話はFOMA(3G)初号機(最大384kbps)、固定での通信速度はようやく1Mbpsに達したADSL時代のこと。当時のセキュリティリスクも、自分の力を試す──といった、いわゆる愉快犯が多くを占めており、対策は脆弱性への対応のみで済んでいた。「今から考えると単純だった」(日本マイクロソフトの加治佐CTO)。
2014年現在はどうか。接続機器はPC、スマートフォン、タブレット、AV機器など実に多様になり、インターネット利用者も約27億人(2013年)と膨張、固定環境はもちろん、モバイル環境も数100Mbpsクラスがあたり前になった。半面、サイバー犯罪はそれだけ“カモ”が増え、「ずばり金銭奪取が目的」と明確に。組織も方法も高度化し、一般ユーザーの油断やスキを淡々と、一般ユーザーの目に見えにくい高度なところでも攻撃側と防御側はいたちごっこを続けている。参考までに、ネットバンキングにおける2013年の被害額は約14億円に上った。さらに2014年は2月期までですでに約6億円に達しており、このペースで推移すると2013年の倍にもなると予測されている。
加えて、現世代のOS(Windows 8.1)、そしてPCそのものもパフォーマンスの向上はもちろん、セキュリティ対策はOS、プロセッサやチップセットを含めてPC全体で攻撃耐性を高める多層防御という方法に変えた。仮に1つの壁が破られても次で防ぐという考えだ。「Windows XPはWindows 8の“21倍”感染率が高い。現世代のOSは、マルウエアの感染率も低い」(日本マイクロソフトの加治佐CTO)。OSだけでなくPC本体と一緒の刷新を勧めるのもここに由来している。
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