ディープラーニングが革新的なアルゴリズムとして認識され始めたのは、2012年のIRSVRCという画像認識のコンペティションでした。たくさんの画像をコンピュータに分類させ、その精度を競う大会で、ディープラーニングを活用したトロント大学のヒントン教授率いるチーム(“SuperVision”)が2位以下に圧倒的な差をつけて勝利したのです。
下に示す図は画像認識の誤差率を示しています。ディープラーニングを用いたSuperVisionが2位以下を圧倒しています。
ディープラーニングはそれまでの機械学習では到達できなかった高次元のものを学習することを可能にしたと言われています。
その代表例が、Googleがコンピュータに猫を認識させたという事例です。
2012年にGoogleのXLabが発表したところによれば、YouTubeの動画からランダムに選んだ大量の画像データをディープラーニングによってコンピュータに読み込ませたところ、猫の特徴量を示すネットワークを構築することができたと報告されています。
もちろんこれは教師なし学習なので、コンピュータ側はその選別した特徴量が示すものを「猫」と分かっているわけではありません。画像を読み込ませて学習させていく中で、最終的に残ったのが猫を示す画像だったということです。これはつまり、猫という概念を示すものを抽出することに成功した、その意味でGoogleは「コンピュータに猫という概念を認識させることに成功した」と述べていると考えられます。
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