東芝、田中社長ら歴代3社長が辞任 不適切会計に「組織的関与」報告受け

» 2015年07月21日 15時53分 公開
[ITmedia]

 東芝は7月21日、1518億円を税引き前利益として過大に計上した不適切会計に経営トップを含めた組織的な関与があったとした第三者委員会の報告を受け、田中久雄社長と前社長の佐々木則夫副会長、元社長の西田厚聰相談役が同日付で辞任すると正式発表した。

 後任として室町正志会長が暫定的に社長を兼任する。新経営陣は8月中旬に公表するという。8月31日に決算発表と有価証券報告書の提出を予定している。

 下光秀二郎副社長、深串方彦副社長、小林清志副社長、真崎俊雄副社長、久保誠監査委員長も全役職を辞任し、前田恵造専務は取締役と代表執行役を辞任する。7月下旬にほかの取締役・執行役の処分を明らかにする予定。

photo 全文が公開された第三者委の報告書では、不適切会計の原因が指摘されている

 第三者委員会(委員長・上田広一元東京高検検事長)は20日に報告書を提出。歴代3社長が「チャレンジ」と称し、「利益至上主義」による収益改善目標を達成するよう部下に圧力をかけていたとして、企業風土に問題があったと指摘。社会インフラ、半導体、パソコン、テレビなど主要事業のほぼ全てで不適切会計が行われていたことを明らかにした。

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.