今回の判別をするのに用いたのは、2014年3月30日発表、独立行政法人 労働政策研究・研修機構の『職務構造に関する研究―職業の数値解析と職業移動からの検討―』から引用しています。
この研究では、さまざまな数値的尺度から全部で601の職業を評価しようという取り組みが行われています。本稿ではその数値的尺度の中から、人工知能がとって代われる指標と関係が深いものとして、
という、3つのカテゴリの指標を用いました。
このデータを教師あり学習による判別を行った結果をまとめたのが冒頭で紹介した表です。特に、日本でなじみ深いと思われる職業について掲載しました。判別の結果、約63%の職業が人工知能、コンピュータに取って変わられる可能性が高いことが分かりました。
現在、人工知能の能力は、具体的にどの段階まで来ているのでしょうか? 本稿では、単純作業が多い組立工や店員と違って目を引く、創作性が強い職業の代表として料理人、そして重大な責任が伴う航空管制官を例に見ていきたいと思います。
まず料理人について見ていきます。一見、非常に創作的な思考が求められる上、料理スキルという築き上げられた経験によって構成される能力がなくては務まらない、人間にしか出来ない仕事であるように思われます。しかし、実際に人工知能に料理を作らせようとする取り組みは始まっています。
メリーランド大学とオーストラリアの研究センターNICTAの研究では、人間が料理をする88本のYouTube動画を見せ、それを使ってロボットシェフ=人工知能に学習させているといいます。ポイントとなるのは、このYouTube動画はただのYouTube動画だということ。ロボット仕様に手が加えられたものではないのです。研究員たちも「既存の料理データよりも、視覚的問題があり今まで以上の挑戦となった」と語っています。でしょうね。
研究チームのロボットシェフは、動画で人が扱うさまざまなツールをきちんと理解したということです。つまり、料理動画を理解しただけでなく、その情報を元に異なるツールの使い方も学習できたわけです。(GIZMODO JAPAN)
さらに、人工知能にレシピを学習させ、創作レシピを作らせる取り組みもあるようです。IBMが開発を進める人工知能“Watson”が編み出した創作レシピ本が発売されています。
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