「5年後の理想の姿」を実現するのに、障害は何か?カテゴリーは3つ(2/4 ページ)

» 2015年07月17日 07時37分 公開
[今野誠一INSIGHT NOW!]
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世の中の変化

 世の中の構造変化のスピードは、驚異的に速まっています。技術の進歩や、枠組みが変わってしまうことによって、何もしないでいると業界そのものの存在意義がなくなってしまうことだってありうるわけです。

 例えば、税理士、行政書士、社会保険労務士などの、あるルールの下で手続き論や、代行に意味がある業界は、インターネット社会の中では大きく変化して行かざるを得ません。そのうちにCD-ROM1枚ですべてのことが分かり、必要な手続きはすべてそこからのインターネット経由で済ませていくという時代になるかもしれません。

 ボクの会社の顧問のこうした世界の先生方は、それを早くから見越して、単なる手続きではなく、経営者の経営コンサルティングができるレベルに、ご自分方の組織を磨き上げようとされています。

 マクロ環境に関して考えるときには4つの切り口でその変化を注視していく必要があると言われ、政治的環境要因(Politics)、経済的環境要因(Economic)、社会的環境要因(Social)、技術的環境要因(Technology)の頭文字をとって「PEST分析」とマーケティングの世界では呼ばれています。

 これからは、マーケティング部門の専門家だけではなく、1人ひとりがマクロ分析に関心を持ち、自分の生き方を考えるためにも、注意深く見ていかなくてはいけない時代なんだと思います。それだけ変化が早くて激しいということ。自分の業界、自分の会社、自分の仕事がもろにその影響を受けてしまう時代だということです。

P=Political:政治的な影響はどんなことが考えられるか。手がけているビジネスの関連法案や関連規制などの見通しを持つこと。

E=Economical:全体の経済環境はどなっていくのか? とりわけ自社を取り巻く経済環境はどうなのか。業界ごとに見ていかないと、好景気か景気悪化かという単純な軸では判断できない複雑さがある。

S=Social:経済情勢に加えて、社会情勢全般もビジネスに大きな影響を与えるのは当然のこと。人口の先行き見通し。人口ピラミッド。世の中を騒がせている社会問題の傾向などを考慮する。

T=Technological:技術的な側面の現状と将来はどうなのか。手がけているビジネスにとって優位な技術、脅威となる技術などを明確にしておくこと。

 情報を得る時に、漠然と得るのではなく、PESTの分野を頭の中で整理しながら見ていくことが必要かもしれません。

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