コンビニのドーナツはミスドに勝てるのかご一緒に“おでん”いかがですか 2(2/3 ページ)

» 2015年07月16日 08時00分 公開
[川乃もりやITmedia]

 なぜ、ケンタッキーフライドチキンの売り上げが2014年に上昇したのか。新商品を発売したり、味を改良したり、さまざまな理由が挙げられると思うが、最大の理由は、消費者はコンビニのチキンの味に飽きたからではないだろうか?

 ケンタッキーフライドチキンが導入している圧力フライヤーとコンビニのオープンフライヤーは、まるで別物と言ってもいいほど仕上がりが違う。コンビニ側は味を改良しなければいけないが、どうすればいいのか。筆者は店内に、圧力フライヤーの導入が最低条件とみている。

ドーナツの勝利条件

ローソンの「ハワイアンドーナツ はちみつレモン」(※取り扱いは店舗による 出典:LAWSON)

 話をドーナツに戻そう。コンビニがドーナツ戦争に勝つためには「店舗製造」が必要だと思っている。現在、コンビニのドーナツはベーカリーメーカーでの製造が主流だが、ファストフーズを導入しているコンビニはフライヤーを設置しているので、店舗で製造から販売までの環境は整っている。

 ローソンでは、既に一部のドーナツは店内のフライヤーで製造されている。こうした動きを踏まえると、今後、他のドーナツにも拡大されることは想像に難くない。

 「おいしいモノを開発すればヒット商品になるのでは」と思っている人もいるかもしれないが、コンビニではちょっと違う。コンビニで販売されている商品というのは、1つのチェーンで広めようとしてもなかなか難しい。コンビニ全体で導入が進まないと、お客さんに認知されにくいからだ。

セブン-イレブンのコーヒー

 例えば、カウンターコーヒー。ローソンやファミリーマートはコーヒーを扱う店舗を徐々に増やしていった。筆者の店舗は比較的コーヒーの販売が早かったが、売り上げはイマイチ。マシーンは大きいので邪魔……。「このままで、コーヒー大丈夫か?」と思っているときに、セブン‐イレブンが「全国展開を始めるぞー! しかも一斉にするぞー!」と大々的にPRしてくれた効果もあって、その後は売り上げがドーンと上がったのだ。

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