全てのお客さまに「ステキな店・便利な店」と認められることを捨て、むしろ「ゴチャゴチャしていて入る気が起きない店であり続ける」という境地に立つことは、考えてみれば「嫌われる勇気」にも通じるものがある。
累計63万部を突破し、2014年に超大の話題作となったアルフレッド・アドラーの『嫌われる勇気』。日本人にとって馴染みのなかったアドラー心理学の入門書であるが、その要点を乱暴にまとめてしまえば、「人の期待に応え、良い人と思われようとする“承認欲求”を捨て、“他人から嫌われるコスト”を払ってでも、その“全ての人から嫌われないように立ち回る不自由極まりない生き方から解放されるべきである”」ということである。
全ての顧客を追わない。「嫌われる勇気」を持って強烈な5%のファンのために店作りをすることを決意した「ヴィレヴァン」の決断は、中途半端になって失敗しがちなニッチ戦略の好例として学びは深い。(金森努)
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