この記事はフラナガン裕美子著、書籍『どの会社でも結果を出す「外資系エグゼクティブ」の働き方』(日本実業出版社)から一部抜粋、再編集したものです。
グローバル化が進むなか、「ここは日本だから……」という言葉はもはや通用しません。「どの会社でも上に行ける人」には、5つの共通点があります。
・行動法則1:「正しいワンマンスタイル」で人を動かしている
・行動法則2:世界基準の「リスクヘッジ力」と「決断力」を磨いている
・行動法則3:時間に支配されずに、自ら「コントロール」している
・行動法則4:「謙虚さ」と「プライド」を併せ持っている
・行動法則5:「柔軟性」を持ちながらも、「信念」はブレない
本連載では、数々の外資系企業で“モンスターボス”たちをサポートしてきた敏腕秘書が、数々のエピソードとともに世界中どの会社でも「結果を出す人」の共通点について紹介。日本企業のリーダーにこそ知ってほしい、世界基準のマネジメントのポイントをおさえます。
日本企業以上に、外資系のエグゼクティブに顕著なメンタリティの特徴があります。それは、ひと言でいえば「上昇志向」です。
初めて自分が部下を持つ立場になったとき、昇進したときの喜びは誰にとっても特別なものだと思います。エグゼクティブも同じです。皆の前で飛び上がって「バンザーイ」とはやりませんが、きっとトイレの個室や家でガッツポーズをしているに違いありません。
ですが重要なのは、「その先」です。彼らはどんな地位についても満足してそこで立ち止まることはありません。さらに自分を進化させるために、決してそこで心地良くまどろむことはないのです。なぜなら、そこでのんびりと立ち止まってしまえば、チャレンジはその時点で終わってしまうからです。さらに自分の力がある間に上へ上へと伸び、横へ横へと広がっていこうとするわけです。
私が出会ったエグゼクティブの1人に、最年少でニューヨーク本店および海外全支店の、ある部署のトップになった男性がいました。いつも世界中を飛び回っているので、東京へ来るのも1年に1、2回程度なのですが、たまたま社外の用事に付き添い、話をするチャンスがありました。
彼はトントン拍子で最年少で出世しただけでなく、頭脳明晰(めいせき)で社内外からの評判もダントツ。性格も良くスポーツ万能、絵に描いたような幸せな家庭――。そんな誰もがうらやむような彼がしてくれた話は、私には驚くべきものでした。いわく、明らかにスタートラインは誰よりも遅れていた、というのです。
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