緑茶には、カテキンなど健康に良いといわれている成分が含まれていることが知られていて、以前に肥満予防の効果があることをお伝えしたことがあります(参照リンク)。
これまで、緑茶と日本人の主な死亡要因であるがん、心臓病、脳卒中などの脳血管疾患、肺炎との関係はあまりよく分かっていませんでした。
国立がん研究センターの研究グループは、がんや心筋梗塞や動脈硬化などの病気になっていない40~69歳の男女約9万人を対象にして、緑茶の摂取量と全死亡および死亡要因との関連を調べました。
具体的には、緑茶を飲む量を1日1杯未満、毎日1~2杯、3~4杯、5杯以上飲むという4つのグループに分けて、グループ毎に調査期間中に死亡した人数とがん、心臓病、脳血管疾患、呼吸器疾患(肺炎など)による死亡リスクについて、18年~21年にわたる追跡調査を行いました。
その結果、緑茶を1日1杯未満飲むグループを基準として比較した場合、死亡リスクは、男女共に緑茶を飲む量が多いグループほど死亡リスクが低下する傾向がみられました。
次に死因別に調べてみると、男性の場合、1日3杯以上緑茶を飲んでいる人は、ふだん緑茶を飲まない人に比べ、脳血管疾患や呼吸器疾患による死亡のリスクが低くなることが分かりました。
女性の場合では、1日3杯以上緑茶を飲んでいる人は、心臓病による死亡のリスクが低くなっていました。一方、がんによる死亡リスクについては、男女ともに緑茶を飲む量との関連はなかったそうです。
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