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» 2015年07月02日 08時00分 UPDATE

あと半年:迫るマイナンバー開始 企業は何をすればいい? (1/4)

2016年1月1日に施行される「マイナンバー法」。政府は企業や国民などへの情報発信に努めているが、浸透度合いはいま一つといったところである。そこで本稿では企業のマイナンバー対応について解説する。

[山崎潤一郎,ITmedia]

 「マイナンバー制度」の開始が秒読み段階に入った。

 今秋から住民票のあるすべての国民の手元に「通知カード」という12桁の番号が記載された通知書(紙製を予定)が市区町村から簡易書留で届く。ここに記載された番号がマイナンバーだ。

 この12桁のユニークな番号は、「行政業務の効率化」「生活のあらゆる場面での利便性の向上」「税負担や社会保障の公平・公正化」を目的として法整備されたものである。

 マイナンバーの名が示す通り、個人に付与される番号なので、企業にとって一見無関係にも思う向きもあろう。だが、従業員の税金や保険の事務処理に関係するだけに、経営者はもとより、経理、総務、人事、場合によってはシステム担当者は、真剣に耳を傾けるべきなのだ。この秋からの制度開始に伴い、大企業、中小企業の隔たりなく待ったなしの対応が求められる。本稿では、マイナンバー対応に関し、企業が最初に直面するマイナンバーの取得を中心に解説する。

マイナンバーを書類にきちんと書くだけ

 まず、マイナンバー制度について簡単に解説しよう。マイナンバー制度は、正式名称を「社会保障・税番号制度」と言うように、当面は、年金・保険、税金、災害対策分野について、本人確認を行うためのツールとして運用が始まる。法律で定められた行政手続きにしか利用することができない。

マイナンバーは、当面、社会保障、税、災害対策分野の中で法律で定められた行政手続きにしか利用できない マイナンバーは、当面、社会保障、税、災害対策分野の中で法律で定められた行政手続きにしか利用できない

 現在、税務署、年金機構、自治体といった複数の行政機関に偏在する、国民の所得や行政サービスの受給状況をマイナンバーに連携させて正確に把握しようというもの。2016年1月1日から本格運用が始まる。企業としても、健康保険、雇用保険、源泉徴収など、従業員の所得や年金・保険に関する手続きを関係当局に対し行なっていることから無関係ではいられない。では、具体的に何をしなければならないのか。

野村総合研究所 未来創発センター 制度戦略研究室長の梅屋真一郎氏 野村総合研究所 未来創発センター 制度戦略研究室長の梅屋真一郎氏

 野村総合研究所 未来創発センター 制度戦略研究室長の梅屋真一郎氏は、「とてもシンプルな話。マイナンバーの導入で企業が実施すべきことを突き詰めれば『行政機関に提出する必要な書類にマイナンバーを漏れなく書く』の一言に尽きる」と説明する。「必要な書類に番号を漏れなく書くだけであり、新たな提出物が増えるといった追加の業務が発生するわけではない」(梅屋氏)とも付け加える。

 これは大企業であろうが、中小企業であろうが、やるべきことは同じだという。ただ、漏れなく書くためには、それ相応の準備が必要となる。また、マイナンバーは、個人情報として保護されるべき情報だけに、管理や運用において守らなければならないルールもある。企業のマイナンバー対応というのは、その部分に必要な措置を講ずることだと思えば良い。

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