病院検索サイト「ZocDoc」のエンジニアは、どんなビジネスを考えているのか日米のビジネス事情の違いを知る(5/6 ページ)

» 2015年06月12日 08時50分 公開
[公文紫都ITmedia]

日本企業が抱えるネガティブ文化を変える試金石になるか

関: 先日、若い米国人をある一定期間、日本で開催されるプログラムに参加してもらうというアイデアをお話されていました。その構想は今でも変わりませんか?

奥西: はい。

関: となると、日本側として今後対応していかなきゃいけないのは、どんな機関や会社なら、そういう外国人を受け入れられるのかという問題ですよね。それから、このプログラムを定期的に回していくことを考えると、日本側にも当然担当者を置いて、そういう人たちとうまくやり取りすることで、米国にいるエンジニアやデザイナーを日本にどんどん送り込む必要も出てきます。プログラム参加者が期間終了後に、日本に残るのか米国に帰ってくるのかは別にしても、やっぱり定期的に交流を図れるようなプラットフォームがあるとよいなあとは思いますね。一方で少し気になるのが、奥西さんは日本を離れて20年近いですよね。

奥西: そうですね。

関: 日本側がどんな米国人エンジニアやデザイナーを求めているのか、それから日本側が外国人労働者に対してどういう見方を持っているのかという情報を、正しく得ることが1つポイントになりそうですね。

奥西: そのあたりは、実際に運営していく中で答えを見つけていくことになると思います。

関: 今、奥西さんが考えている“外国人を日本に連れて行くプログラム”というのは、「日本が海外からどう見られているのか」という視点がどうしても必要になってきますよね。米国在住歴の長い奥西さんから見て、日本の国とか企業とか、「ここをもっとこうしたらいいんじゃないの」とか、「だから米国からエンジニアに来てもらったらいいんじゃないの」という仮説があれば、教えていただきたいんです。どんなところに改善の余地があると見て、今回のプログラムを考えられているのかな、というのに興味がありまして。

奥西: 何人の外国人が入るかにもよりますが、海外から人が入ることによって、社内のカルチャーが変わってきますよね。社内のよいところはそのまま残しつつも、外からの影響を受け、よくないところ、例えば上司とのコミュニケーションとか、社員同士のコミュニケーションとか、そういう部分で改善できることが、きっと出てくるはずです。外から人が入ってきたからこそ変われることですね。

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