コラム
» 2015年06月11日 06時00分 UPDATE

感染者は世界で1000人超:MERS(中東呼吸器症候群)とは、どんな病気?  (1/2)

主に中東地域で感染が確認されている病気「MERS(マーズ)」。MERSは致死率が高く感染力が強いうえ、治療法はまだ確立されていません。日本でのMERS患者はまだ発生していませんが、今回はその症状と予防法について紹介します。

[いしゃまち]
いしゃまち

 最近、致死率が高い、感染力が強いなどで報じられている病気「MERS(マーズ)」、そもそもどういう病気なのかご存じですか?

 どんな病気なのか知らないと、対策を立てることもできません。まずは、MERSについての正しい知識を身につけましょう。

MERSとは?

 MERS(Middle East respiratory syndrome)は、日本語では「中東呼吸器症候群」といいます。その名の通り、アラビア半島をはじめとする中東地域でみられる病気です。2012年にはじめて確認されました。

 日本では2015年6月3日現在、MERSの患者が発生したことはありません。しかし、中東地域滞在中に感染した人が帰国してから発症する例が米国、欧州・アジア・北アフリカなどで報告されています。

MERSの原因となるコロナウイルス

ks_MERS-neg.jpg MERSコロナウイルスの電顕写真(出典:国立感染症研究所 ウイルス第三部・感染症疫学センター)

 MERSの原因となるウイルスは、MERSコロナウイルス(MERS-CoV)といいます。このウイルスの感染経路は正確には分かっていませんが、ヒトコブラクダが感染源の1つだと考えられています。

 ヒトコブラクダとの接触歴がない人への感染も多くみられますが、人から人への感染は患者から医療従事者、患者の家族内など限定的だと考えられています。現在、韓国でMERSの感染が拡大していますが、WHO報道官は現時点では感染力に変化はないとしています。

 ところで、「MERS」という名前を聞いて2003年に世界中で大流行した「SARS(サーズ 重症急性呼吸器症候群)」を思い浮かべた人もいるのではないでしょうか。実は、SARSの原因となった病原体は、MERSと同じコロナウイルスの仲間です。

 ただし、この2つはあくまでも違う病気です。遠縁のようなもの、と考えると良いでしょう。

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