なぜ小さなコンビニが、セブンより下でローソンより上なのか水曜インタビュー劇場(コンビニ公演)(7/7 ページ)

» 2015年06月03日 08時00分 公開
[土肥義則ITmedia]
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「45秒の壁」があった

土肥: 最後にカウンターコーヒーについて話を聞かせてください。大手コンビニでは店内で淹れるカウンターコーヒーの売り上げが伸びていますが、ニューデイズはいかがでしょうか?

笠井: 2014年6月に「EKI na CAFE」を試験的にスタートしました。売り上げは順調に伸びていまして、この1年間で約5倍に。そして、この6月末に新しい機械を導入する予定です。

土肥: ほー、どんな機械なのでしょうか?

笠井: コーヒーの機械を導入するにあたって、たくさんの企業に話を聞いてきました。でも「ここもダメ」「あそこもダメ」といった感じで、なかなか決まりませんでした。なぜ決まらなかったかというと、ここでも「スピード」の話がからんでくるんですよ。

 たくさんの企業と商談する中で、あることが分かってきました。それは、1杯のコーヒーを入れるのに「45秒の壁」があるということ。たくさんのお客さんが来店されるので、私たちとしてはできるだけ短い時間でコーヒーを提供したい。「45秒よりも短い機械はありませんか?」と聞いて回ったのですが……。

土肥: 「笠井さんそれは無理ですよ。勘弁してくださいよ」といった返事ばかりだったわけですね。

笠井: 「でもそこをなんとか……」と商談していく中で、やっと見つけることができたんですよ。その機械を使うと、1杯30〜40秒ほどで入れることができます。お客さんが多いところではこのスピードタイプの機械を導入して、そうでないところでは通常タイプの機械を導入する予定です。

土肥: スピードタイプの機械だと、他のコンビニに比べて、10秒ほど短縮できるわけですね。さすが、スピードを重視するコンビニ。さて、このインタビューも時間が迫ってきましたので“巻き”でいきますね(笑)。

 エキナカって人が多い。ということは、コンビニでカウンターコーヒーを買っても持ち運びが不便……という声が多いのではないでしょうか。

笠井: ご指摘のとおり、そうした声は多いですね。コーヒーがこぼれないように、コップのフタは簡単に外れないようにしているのですが、お客さんはどうしても不安を感じてしまう。「人にぶつかったらコーヒーがこぼれるかもしれない。熱いコーヒーがかかったら、火傷をするかもしれない」といった不安の声に対応するために、Myボトルを発売することにしました。ニューデイズは女性客が多いので、女性のカバンに目をつけました。女性用のカバンをたくさん取り寄せて、「このサイズだったら入るかなあ」などと議論して、理想のサイズを作ることができました。

土肥: サイズを教えていただけますか?

笠井: ええ……と、どのくらいだったかな。

土肥: あとで教えていただけますか? “日本一速いコンビニ”なので、迅速な対応でお願いします(笑)。

笠井: 分かりました(汗)。


 その後、Myボトルのサイズについて連絡がありました。理想のサイズは、高さ145ミリで、容量は200ミリリットルだそうです。

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