土肥: コンビニ業界では「拡大戦略」をとっているところが多いですよね。例えば、3位のファミリーマートと4位のサークルKサンクスは経営統合に向けて話を進めていて、実現すれば店舗数は1万7600店、1位のセブン-イレブンを追い抜きます。もちろんセブン-イレブンも指をくわえてじーっと見ているだけではなく、3位に転落するローソンも遠目に見ているだけではなく、「とにかく規模を大きくしよう」といった感じで店舗数を増やしています。
しかし、ニューデイズは違う。14年前に誕生して、その後店舗数は伸びていますが、まだ500店舗ほどしかありません。それでも日販をみると、セブン-イレブンより下ですが、ローソンより上。規模の小さいコンビニが、なぜ大手の一角に食い込むことができたのでしょうか?
笠井: いくつか要因があると思っていて、そのひとつが「客数」。1日当たりの来店数は平均1600人ほど。ちなみに、セブン-イレブンは1000人ほどなので、約1.6倍のお客さんが来店される。
客数は多いのですが、その一方で「客単価」が低い。大手コンビニと比べて客数は多いので、そのメリットをどう生かしていけばいいのか。駅の価値をどう利用していけばいいのか。この2つが課題ですね。
土肥: たくさんの人が駅を利用しているので、ニューデイズの看板を見て「おっ、ちょっと缶コーヒーでも買っていこうか」という人が多いはず。また急いでいる人が多いので、店内の商品をじっくり見て、「これを買おうかなあ、いや止めておこうかなあ」という人は少ないはず。ほとんどのお客は、店内に入る前から「ここで缶コーヒーを買おう」と決めていると思うんですよ。なので、“客数が多くて、客単価が低い”というのは理解できます。
しかし、もうひとつの意味がよく分かりません。「駅の価値をどう利用していけばいいのか」と話されましたが、これはどういう意味でしょうか?
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