2008年のアメリカの身体活動ガイドラインでは、週に7.5メッツ(METs)※という運動量が推奨されています。この運動量は、ウォーキングなどの軽い運動では150分くらい、ランニングでは60分くらいだそうです。ガイドラインではこの2倍の運動をすれば、さらに良いとされています。
しかし、運動量が多ければ多いほど健康に良いのかどうか、はっきりした証拠は示されていません。
2015年4月、運動すればするほど長生きできるのか、について調べるため「運動量」と「死亡率」の関係を調べた研究結果が報告されました。
米国の国立がん研究所の研究グループは、平均年齢62歳の66万1137人の男女について14年間の調査を行い、期間内にさまざまな理由で亡くなった人の死亡率と運動量の関係を分析しました。
結果として、全く運動をしていないグループと比べて、ガイドラインで推奨される7.5メッツから2倍までの運動をしていたグループは約31%死亡率が減少、推奨量の2〜3倍量のグループは約37%も減少していることが分かりました。やはり「運動による健康効果はある」という結果です。
さらにそれ以上の運動(推奨の3〜5倍の運動量)をしていたグループでは、39%低くなったものの、2〜3倍量のグループとそれほど変わりませんでした。
つまり、ある一定の量以上の運動をしても、健康への効果は変わらないということなのかもしれません。とはいえ、この研究では10倍量の運動をしても運動が害になるということは示されなかったようです。運動が好きな人には嬉しい結果ですね。
一方で、7.5メッツに届かない運動量だったとしても、定期的に運動していたグループは全くしないグループより死亡率が20%低かったとのこと。運動するのが苦手な人にとっても、少しでもやれば効果があるというのは心強いです。
スポーツは体を鍛えるだけでなく、ストレスの解消にもなります。休日に家でのんびりするのも良いけど、運動で汗を流す習慣を付ければ心も体も健康であり続けられるかもしれません。
本記事は自宅で遺伝子検査ができる「MYCODE(マイコード)」のサイト内で掲載している情報を転載したものです。
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