『マッサン』終了後、ウイスキーは売れている?4月も好調(1/2 ページ)

» 2015年05月26日 19時10分 公開
[土肥義則ITmedia]

 2014年9月から2015年3月まで放送された、NHK連続テレビ小説『マッサン』。ニッカウヰスキーの創業者である竹鶴政孝をモデルにしたもので、平均視聴率は21.1%(ビデオリサーチ社調べ)を記録した。ドラマの注目度が高まるにつれて、百貨店やスーパーなどで「『竹鶴』を買いにきた」と指名買いする人の姿もあったというが、今年に入ってどのくらい売れたのだろうか。

ニッカウヰスキーは「日本のウイスキーの父」と呼ばれている竹鶴政孝が創業した

 ニッカウヰスキーは5月26日、国内ウイスキーの販売数量を発表し、2015年1〜4月は前年比157%と好調に推移していることが分かった。「ドラマが終了した4月以降は厳しいのでは?」と思われるかもしれないが、4月には同207%を記録。ニッカウヰスキーの販売などを手掛けるアサヒビールの平野伸一副社長は「マッサン終了後も、絶好調に推移している。ドラマをきっかけに、多くの人に購入していただいた。そうした人たちがコアユーザーに定着されたのではないだろうか」と分析している。もちろんドラマの“特需”だけではなく、「ニッカウヰスキーは昨年、創業80周年を迎えた。さまざまな販売促進をした結果、売り上げを伸ばすことができた」とも。

 中でも「竹鶴」ブランドは大きく飛躍した。2015年1〜4月は前年比314%。急激な需要増に対応するために、2月からは焼酎を中心に製造している福岡の門司工場で竹鶴の生産を開始している。また、6月からは千葉の柏工場で高速ラインを導入して、竹鶴を急ピッチで出荷していく構え。引き続き拡大路線を踏襲していく予定で、「一日も早く安定供給を構築しなければいけない。安定供給を実現することができれば、モルトウイスキーのトップブランドに成長するのではないか」(平野副社長)としている。

ドラマ『マッサン』の影響もあって「竹鶴」ブランドがよく売れている

 ちなみに、父の日に合わせて、ポスターなどに『マッサン』で主役を務めていた俳優の玉山鉄二さんを起用。若い人から年配の人まで、幅広い層にウイスキーを訴求していく考えだ。

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