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» 2015年05月19日 08時00分 UPDATE

スピン経済の歩き方:「デキる男はチョコを食う」は本当か (1/4)

デキる男はチョコを食う――。明治がサラリーマンを対象に調査をしたところ、年収の高い人ほどチョコを食べるという。信じられない話だが、筆者の窪田氏は「ビジネスパーソンのトレンドを踏まえると、この調査結果は納得できる」という。その理由は……。

[窪田順生,ITmedia]

スピン経済の歩き方:

 日本ではあまり馴染みがないが、海外では政治家や企業が自分に有利な情報操作を行うことを「スピンコントロール」と呼ぶ。企業戦略には実はこの「スピン」という視点が欠かすことができない。

 「情報操作」というと日本ではネガティブなイメージが強いが、ビジネスにおいて自社の商品やサービスの優位性を顧客や社会に伝えるのは当然だ。裏を返せばヒットしている商品や成功している企業は「スピン」がうまく機能をしている、と言えるのかもしれない。

 そこで、本連載では私たちが普段何気なく接している経済情報、企業のプロモーション、PRにいったいどのような狙いがあり、緻密な戦略があるのかという「スピン」を紐解いていきたい。


窪田順生氏のプロフィール:

 テレビ情報番組制作、週刊誌記者、新聞記者、月刊誌編集者を経て現在はノンフィクションライターとして週刊誌や月刊誌へ寄稿する傍ら、報道対策アドバイザーとしても活動。これまで100件以上の広報コンサルティングやメディアトレーニング(取材対応トレーニング)を行う。

 著書は日本の政治や企業の広報戦略をテーマにした『スピンドクター “モミ消しのプロ”が駆使する「情報操作」の技術』(講談社α文庫)など。『14階段――検証 新潟少女9年2カ月監禁事件』(小学館)で第12回小学館ノンフィクション大賞優秀賞を受賞。


 デキる男はチョコを食う――。

 そんな驚くべき調査結果を取材中に耳にした。明治が全国のサラリーマン900人を対象にインターネット調査をしたところ、60.7%が仕事中にチョコレートを食べており、その傾向は年収の高いサラリーマンほど顕著にあらわれたという。

 つまり、仕事のデキる男が“小腹満たし”のためつまんでいるのは、スナック菓子でも飴でもガムでもなく、圧倒的にチョコが多いらしいのだ

 過去には勤務中に「おやつ」を食べる男性は7割以上だとか、9割を超えているだとかいう調査結果があり、そこでもやはりチョコの支持率は高いことが明らかになっている。実際に、オフィスでチョコをつまみながらキーボードを叩く男性社員をよく見かける。とはいえ、さすがに「デキる男」ってのはどうなのさと思う方も多いだろう。

 ただ、最近のビジネスパーソンのトレンドを踏まえて考えてみると、この調査結果にはいたく納得できるのだ。

 それは、「ご褒美男子」である。

 別の調査になるが、ダイドードリンコによると、20〜50代のビジネスパーソンを対象に、勤務時間中や通勤時間中に、自分自身への「ご褒美」として何らかの商品を買うことがあるかと尋ねたところ、「ある」と回答したのは女性では56.5%、男性では46.7%に達したという(関連記事)。これは頑張った私へのご褒美、なんて言って高級ブランドの鞄や財布を買う若い女性がいるが、このような傾向が男性にもあらわれてきたのだ。なかでも女性に迫るほど「ご褒美」を活用しているのが若い男性で20代が53.5%、30代で52.2%と2人に1人になっている。

 自分でニンジンをぶらさげてモチベーションを高めていくという自己管理方法は、一流アスリートなど勝負の世界に生きる人はよく使っている。それが習慣になっている若いビジネスパーソンが、「デキる男」へ大化けする可能性は高いといえよう。

yd_kubota2.jpg 「デキる男はチョコを食う」って本当? (写真はイメージです)
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