「ストレス」の正体とは?最高の営業デビュー(1/2 ページ)

» 2015年05月08日 08時00分 公開
[佐藤昌弘ITmedia]

集中連載:「最高の営業デビュー」について

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 この記事は佐藤昌弘著、書籍『日本一のセールスコンサルタント直伝 最高の営業デビュー 』(日本実業出版社)から抜粋、再編集したものです。

 「ゴタゴタ言ってないで、まずはお客さんのとこ行けよ! 」
 「営業なんてさ、あんまり難しく考えずに、とにかく現場に行ってみろ! 」
 「どうせ、最初はうまくはできないんだからさ、転びながら成長していけばいいよ」

こんなセリフ、どの会社でも上司や先輩が言っている光景ではないでしょうか? 上司や先輩は「とりあえずやってみろ」というスタンスですが、当の営業を始めたばかりの人は「何が分からないかさえ分からない」と悩む声も少なくありません。さらに、いざ現場に出ても「流れや全体像が分からない」という声もあとを絶ちません。

本書では、誰でも今日から結果が出る5つのメンタルスキルと4つの営業スキルを紹介。新人営業マン、他部署・他社から営業に配属された人、営業マンを育てるマネージャー必読の1冊です。


ストレスに関するよくある誤解

「でも、それじゃストレスたまるでしょ?」

 そう言う人もいますが、そもそも“ストレス”のない仕事などありません。さらに、そういう人ほどストレスを誤解しています。

 そもそも、ストレスを悪いものだという前提で話していますが、その前提が間違っているのです。

 「ストレスは病気の原因になる」と、何年も間違っていわれています。ストレスは、心身への悪影響があり、風邪や心血管疾病など、あらゆる病気のリスクを高めるものだとされてきました。

 しかし、米国で成人3万人の動向を8年間追跡調査した結果(※)によると、それらの悪影響は、「ストレスは健康に害を及ぼすと信じていた人たちにだけ」生じていたのです。たとえ過度なストレスを経験していたとしても、ストレスが無害だと思っていた人たちの死亡率は低かったのです。低いどころか、ストレスを感じていないグループよりも死亡率は低かったのです。

※参考文献:Health Psychology 2012, Vol. 31, No. 5, 677-684 「Does the Perception That Stress Affects Health Matter? The Association With Health and Mortality」(University of Wisconsin - Madison の研究チームら)

 つまり、ストレスそのものは体には悪くなく、「体に悪いものだという思い込み」が原因であっただけだと判明したのです。結局、ストレスに対する考えを変えれば、体の反応も変わってしまうということだったのです。

 「好きなことを仕事にしなければいけない」とか、「嫌いなことを仕事にしてはいけない」という、そういう思い込みはリセットしてください。だから、「営業という仕事が好きじゃない」というのを理由にして、学ぼうとしないのは大間違いです。

 「嫌いなことでも得意なら仕事にしましょう。得意になるために学ぶのです。そして、大好きなことは趣味にしておきましょう」ということです。

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