最近半年以内にコンビニドーナツを買った時のお店の立地は、自宅近くのお店が最も多く64.1%、次いで出かけた先にあったお店であった。ミスタードーナツを購入した人と比較してみると、コンビニは店舗数も多いため自宅に近いお店で購入していることが分かる(図表5)。
コンビニのレジ横ドーナツの目的買いをみると、ドーナツを購入することを目的としていた人は35.9%であるのに対し、別のものを購入することを目的としていた人が60.2%と高く、ついで買いを誘発していると考えられる(図表6)。ついで買いの内訳として、レジ横ドーナツと一緒に買ったもので一番多かったのは缶・ペットボトル飲料で43.6%、次いでドリップ式コーヒーの29.3%となり、飲料と合わせて購入されていることが分かる(図表7)。またドーナツの平均購入個数は2.59個であった。このことから、コンビニでは、レジ横ドーナツのついで買いによって一人当たりの購入単価が上がっていることが推測される。
コンビニのレジ横ドーナツ購入者を対象とした、ドーナツへの味の評価では、「おいしい」計が78.5%であった(図表8)。「非常においしい」と「まあおいしい」を比較すると「非常においしい」と答える人は2割に留まっている。属性別にみると、女性の既婚子なし・子育て層で「おいしい」計が全体より高くなった。
今後の購入意向をみると、ミスタードーナツの「購入したい」計が76.0%であるのに対し、セブン-イレブンのレジ横のドーナツでは79.3%と、ミスタードーナツを上回っていた(図表9)。
ミスタードーナツの購入頻度増減別にセブン-イレブンの購入頻度の増加率をみると、ミスタードーナツの購入頻度が増えている人はセブン -イレブンのレジ横ドーナツの購入頻度も増えている(図表10)。このことから、セブン-イレブンのドーナツ市場への参入によって、ドーナツの需要が増えてきていることが考えられる。現時点ではセブン-イレブンへの流出率は4.9%に留まっているが、セブン-イレブンは8月末までに全店舗でドーナツ販売を始めることを計画しており、その店舗数の多さや、品ぞろえの豊富さによるついで買いから購入者が増えていくことが予想される。コンビニのドーナツ参入は、市場の勢力図を塗り替えることになるかもしれない。
(このコンテンツはJMR生活総合研究所「食のマンスリー・ニュースレター」2015年3月号からの一部転載です。全文はこちらから ※要無料会員登録)
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