トクホって何? どんな効果があるの?数百円で始める健康のススメ

» 2015年04月09日 13時10分 公開
[佐藤あず紗食べる政治]
食べる政治

 CMでもよく目にする「トクホ」の文字。皆さんは、トクホがどういうものかを説明できますか?

 なんとなく健康によさそうなイメージはあると思いますが、実はよく分からない――。そんな人のために、今回は、トクホの実態を探ってみました。

トクホ=人間の体調調節を助けてくれると認められた食品

 トクホとは、「特定保健用食品」の略称です(通称:トクホ)。消費者庁によると、特定保健用食品とは、

からだの生理学的機能などに影響を与える保健機能成分を含む食品で、血圧、血中のコレステロールなどを正常に保つことを助けたり、おなかの調子を整えたりするのに役立つ、などの特定の保健の用途に資する旨を表示するもの。
「特定保健用食品」消費者庁(参照リンク)

 と、定義されています。

 簡単に言えば「人間の体調管理を助けてくれると認められた食品」ということです。

効用は食品ごとに定められている

 名前に「特定」とあるように、トクホは食品ごとに効用が定められています。

 例えば、

  • サントリーの「黒烏龍茶」:脂肪の吸収を抑える働き
  • 花王の「ヘルシア緑茶」:「脂肪の燃焼力を高める働き

 などのように効用が具体的に明記されており、似たような飲み物でも役割が少し違います。

 2014年10月には、ローソンが初めて食後の血糖値を穏やかにするという「食物繊維入りそば」「特食パン2枚入」「からだ応援ロール2個入」などの調理麺やパンの販売を開始しました(参照リンク:「業界初! ローソンが“食後の血糖値上昇を抑える”特保許可のそばとパンを販売」マイナビニュース)。

左から「食物繊維入りそば」「特食パン2枚入」「からだ応援ロール2個入」(出典:ローソン公式サイト)

 このトクホ認定のパンは、認定されていないパンを食べたときよりも血糖値の上昇値が約15%減少した、という研究結果もあるとのこと。今後、ますますトクホの認定商品が多岐に渡ることを期待しています。

トクホの効果は?

 ここまで読むと、「トクホの商品はとても体によさそう!」と思いますが、実際、その実力はどうでしょうか?

 サントリーの缶コーヒー「BOSS GREEN」を3カ月続けて飲んだところ、腹部の低脂肪の量が5分の1になったという研究結果が開示されていたり、「胡麻麦茶」では飲み始めて約2カ月後に血圧の値が下がった例が見受けられます(参照リンク:「トクホのススメ」サントリー)。

 どちらも、かなり長い期間同じ商品を摂取することで効果が出てくるようで、体質改善には根気と継続が必要のようです。

 買い物をするときにトクホの商品を選ぶだけで始められる体調管理。ちかごろ健康が気になる人は、気軽に始めてみてはいかがでしょうか?(佐藤あず紗)

「食べる政治」とは

http://taberuseiji.com/

「身近な“食”をきっかけに、政治や社会問題について考えよう」をテーマとした、食べもの付きの月刊誌。毎月異なる食材を取り上げ、その食べものに関連のあるできごとや社会問題を解説します。職の安全、TPP、水産資源の減少――聞いたことはあってもなかなか馴染みがないのが現状です。 「食べる政治」は、旬の食材など、評判の高い生産者たちの自慢のおいしい食べものを通して、社会のできごとを考えます。「食べる政治」を通して、社会のことを考えてみませんか?



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