「クルマ+人力」は効率的なのか? ローソン+佐川急便の物流システム半径500メートルの商売(4/5 ページ)

» 2015年04月08日 12時32分 公開
[土肥義則ITmedia]

採算はとれている

――本サービスの仕組みについて、詳しく教えてください。

野辺: ローソンと佐川急便は2014年11月から、3店舗で実験を始めている。半径500メートルに限定すれば「荷物って簡単に運べるのでは?」と思われるかもしれないが、1時間で何個配れるのか、など生産性を厳密に追い求めなければいけない。作業の工程をみても、どういう順番で何をすればいいのか、そのルートをどのように組み立てればいいのか。こうしたノウハウは佐川急便と一緒になったことで、活用させていただいている。その結果、どのくらいの在庫スペースが必要なのか、といったことが分かってきた。

――ローソンに届いた荷物は、店舗で仕分けされるのでしょうか?

野辺: 店舗から配達する荷物については仕分けられている。さらに効率を上げるために、町名や番地単位で持ってきてもらう。荷物が届いたら、すぐに配達できるような状態だ。

――店舗に荷物が到着して、そこから配送される時間はどのくらいかかるのですか?

野辺: その時間を短くしなければ効率化を図ることはできない。アイドルタイム(無作業時間)を減らすという意味で言えば、荷物が店舗に到着してから30分以内に配達できるようにする。

――1時間でどのくらい配達できるのでしょうか?

野辺: 細かい数字は言えない。

――ローソンと佐川急便は昨年11月から実験をされているそうですが、採算はとれているのでしょうか?

野辺: はい。

――ということは、効率よく配達することができたのでしょうか?

野辺: 住宅の密度によって効率は違ってくる。密集していないところは効率がよくないので、まずは密度の高いところからサービスを提供していく。

SGローソンの野辺一也社長(右)

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