コンビニのドーナツ戦争をどう見てる? ミスドがコメントドーナツ市場(2/4 ページ)

» 2015年04月06日 15時35分 公開
[土肥義則ITmedia]

コンビニドーナツの品質

新商品の発表会で、ミスタードーナツの和田哲也部長(右)が現在のドーナツ市場について語った

――コンビニドーナツは価格が安い。味の面でも消費者からおいしい」という声が多い。品質については、どのように分析されていますか。

和田: 私もたまにコンビニのコーヒーやドーナツを購入する。食べてみて「さすがセブンさんだなあ」と感じる。私たちのドーナツと比べるという意味ではなく、100円のコーヒー、100円のドーナツは十分価値のある商品だと思う。

 おいしさというのは、利用動機に対して生まれてくるものなので、単純に「おいしい」「まずい」などと評価できない。ただ、セブングループの商品開発力はスゴいので、利用動機に合った商品をきちんと提供されているなあと思っている。

――コンビニが市場に参戦したことで、消費者がドーナツを食べる機会が増えました。これは御社にとってメリットなのでしょうか、それともデメリットなのでしょうか。

和田: 非常にありがたいことだと受け止めている。今年で創業45年目だが、その間、ほとんどミスタードーナツだけでドーナツ市場を広げてきた。1社だけで市場を拡大させるには限界がある。コンビニが参入したことで、市場は拡大していくだろう。

――ミスタードーナツの業績を教えてください。

和田: 前期については6年ぶりに既存店舗の売り上げがアップした。

――既存店売上がアップしているということですが、それについてはどのように分析されていますか。

和田: 最も大きかったポイントは、商品開発かなあと思っている。昨年4月に高価格帯の「ミスタークロワッサンドーナツ」(172円〜いずれも税込)、6月にはかき氷「コットン スノー キャンディ」(561円〜)、10月には「N.Y.カップケーキ」(194円)などを投入してきた。これまで「ドーナツってこういうことだよね」と自社内で考え方を限定してきた。そうした考え方を取っ払って、過去の成功体験にとらわれず、やってきたことが数字に表れたと思っている。

発売5カ月で、ミスタークロワッサンドーナツシリーズは累計2500万個を販売した

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