土肥: 渡辺さんは、上海にカレーハウスができたころから中国事業に携わっているんですよね。いまの状況をどのようにみられていますか。
渡辺: 繰り返しになりますが、進出当時、中国には日本式のカレーが存在していませんでした。これまでにはない新しい食べ物を紹介するのは、「継続していくことが大切」だなあと感じています。
米国でカレー事業を始めて、今年で33年目。進出当時のお子さんが、いまではお父さん、お母さんになっている年ごろですよね。自分が子どものころ、親にレストランへ連れて行ってもらって楽しんだはず。親にカレーをつくってもらって喜んだはず。その同じ経験を、自分の子どもたちに与える立場になられた。先ほど「継続していくことが大切」と申し上げましたが、食文化を提案していく中で、子どもから大人そしてまた子どもに……といった感じで繰り返し、繰り返しカレーの良さを伝えていかなければいけません。
一方の中国では、まだまだ歴史が足りません。日本のように、米国のように、世代がどんどん変わっていく中で、より確かに、より深く、カレーを根付かせていかなければいけません。
土肥: バーモントカレーは発売してから、50年を超えています。一見するとあまり変わらないようにみえるのですが、ロングセラー商品には興味深い歴史がありそうですね。そこで、広報のMさん。突然ですが、バーモントカレーの知られざる歴史を教えていただけませんか?
Mさん: は、はい。
(つづく)
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