個人用PCのOffice、どうする?――MacユーザーほどOffice 365 Soloを選ぶべき理由特集「Office365」(2/2 ページ)

» 2015年03月24日 19時30分 公開
[宮田健Business Media 誠]
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Windowsのストレージが足りない→OneDriveだけでも

 とはいえ、「Googleドキュメントがあるから、もうOfficeなんかいらない」という意見もあります。最近はクラウド版OfficeともいえるGoogleドキュメントや、それこそマイクロソフトが提供する「Office Online」のような、無料のサービスで事足りるという方がほとんどでしょう。そういう方も、もしかしたら「OneDrive」目当てだけでもOffice 365を選択する価値があるかもしれません。

 OneDriveは、マイクロソフトが提供するクラウドストレージです。Windowsだけでなく、Mac版、Android版、iOS版など、多くのOSで使えます。気になるのはこのジャンルではデファクトに近い「Dropbox」との機能差かと思いますが、何より大きな違いは「大容量」な点でしょう。

 Dropboxの有料プラン(Dropbox Pro)は1200円 / 月(非課税)で「1テラバイト」利用可能であるのに対し、Office 365 Proは1274円(税込み)で「1テラバイト」。これだけ見るとあまり変わらないのですが、Office 365 Soloの場合は申請を出すことでこの容量が「無制限」になります(参考記事)。私のアカウントも申請を出してみたところ、すぐに容量が表示上「10テラバイト」になりました。この容量が足りなくなったらさらに追加されるようです。

実はOneDriveの有料プランを使うのとほぼ同額でOffice 365 Soloを使うことができる

 これは、Windowsユーザーにとっては特にありがたいものではないでしょうか。Windows 8.1からはOneDriveがOSに統合され、シームレスに使えるようになっています。残念ながらMac版クライアントが少々不安定なこと、Dropboxのようにファイルの履歴が全てのファイルに適用できれば最強なのですが……(OneDriveでは、Office文書に限りバージョン履歴が保存される機能があります)。

むしろ、普段Officeを使わないなら「買い」?!

 おそらく、Office 365のような「サブスクリプション」形式に対しての不安、懸念として、パッケージ版は1回お金を払えばずっと使えるのに対し、「サブスクリプションは永遠に使用料を支払い続けなくてはならない」という点にあるのではないかと思います。でも、これは考え方を変えるべきです。「いらなくなったら、解約できる」と。

 私の場合、いつライター業をあきらめることになるか分かりません。サブスクリプション形式の利用形態は「いつでもやめられる」のです。携帯電話のように最低利用期間もありませんので、お試しする感覚で契約し、自分のスタイルに合わなければ1カ月でやめればいいだけ。個人的には、PCやMacにインストールする、PhotoshopやOfficeといった「これまで高価格だったアプリ」をサブスクリプションに移行しました。そこまで使いこなせないかも……というアプリこそ、月額料金を払って「借りる」というスタイルこそ、今後の新たな使い方なのかもしれません。実はこれ、各社からリリースされているほとんどのセキュリティ対策ソフトのスタイルと一緒です。そう思えば、ハードルは高くないのでは?

 日本の企業で使っているPCには、まだまだOfficeが手放せないでしょう。それに慣れていると、自宅でもちょっとした計算にExcelが欲しかったり、家庭内プレゼンにPowerPointを使ったりというシーンがあるかもしれません(?) フルプライスのOfficeを買うよりも、いつでもやめられておまけがいっぱい付いた「借りるOffice」も選択肢の一つとして覚えておいてソンはありません。

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