バーバリーの後継ブランド「マッキントッシュ ロンドン」の勝算カギはブランド認知(2/2 ページ)

» 2015年03月18日 13時41分 公開
[ふじいりょうBusiness Media 誠]
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伝統をアピールできるかがカギ

 マッキントッシュは2014年秋に発表した中期5カ年計画で、2018年度の売上目標を300億円としているが、その数値を達成するにはブランドの認知向上が欠かせない。チャールズ・マッキントッシュが世界初の防水布マッキントッシュ・クロスを発明し、ゴム引きコートを世に送り出したのが1823年。1856年に創業したバーバリーに先んじており、上流階級の乗馬服として愛用され、英国陸軍や英国国有鉄道で採用されたという歴史も遜色ない。

 ただ、バーバリーと比べて知名度が低い。バーバリーは1919年にコート・ジャケットが英国御用達となり、さらに1920年代にチェック柄で一大ブームを巻き起こしている。

 佐久間氏は「これまでとは販促、宣伝手法が大きく異なる。ここにかなりの額を投資する予定」と語り、マッキントッシュのアイコンとなるボタンやハウスチェック(チェック柄)を中心としたプロモーションに力を入れることを示唆した。「バーバリーチェックとの違いを顧客にどう認知してもらえるのか」(百貨店関係者)という課題がつきまとう中、クラシックとモダンを融合するというコンセプトと品質に加えて、その伝統をアピールできるかがカギになりそうだ。

全体約10%がバックや財布などの雑貨になる
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