――御社の強み、課題は。
楽天がこれまでに培ってきたノウハウの活用、また日本の楽天市場や各国・地域のECサイトとの相互連携などクロスボーダーな事業展開により、成長の加速を推進しています。
パフォーマンス・マーケティング事業やトラベル事業においても積極的に海外で事業を展開するほか、国際的な技術開発拠点も強化しています。楽天グループでは、ユニークな国内ビジネスモデルおよび各国・地域で培われた成功ノウハウの横展開を促進するとともに、シナジー効果の高いグローバル経営体制の構築を進めています。国内において9775万人の楽天会員ユーザー基盤と楽天スーパーポイントを通じて形成している「楽天経済圏」をグローバルにも拡大し、世界一のインターネット・サービス企業を目指します。
一方で、今後も大きな発展が見込まれるインターネット業界において、事業環境の変化に対応し、長期にわたり持続的に成長可能な仕組みを構築することが、当社グループの対処すべき課題です。
――海外事業について教えてください。どの国・地域が好調ですか。
海外ECサービスについては、マーケットプレイス型サービスの展開に重点を置き、日本で奏功した各種ノウハウを横展開することで、流通総額の成長につながっています。2014年には、Viber、Ebatesを子会社化したことで、業容の拡大につながりました。また、台湾で独資による自社クレジットカードの発行に加え、ヨーロッパでのバンキングライセンス取得により、海外でも日本と同様のエコシステム形成を目指していきます。
――人材確保や育成にどう取り組んでいますか。
楽天では、国を問わず世界で活躍できる人材を求めています。職種に関しては、ITエンジニア、ビジネス人材ともに強化したいです。基本的には、楽天の企業理念を理解して、一緒に世界一のインターネット・サービス企業を作っていこうという強い思いを持つ優秀な人材を国籍関係なく採用するというのが我々の方針です。
育成に関しては、ビジネスマナー研修、異文化研修、営業研修など基礎研修だけでなく、海外研修や管理職向けの研修など世界で活躍できる人材を育成するプログラムを用意しています。
――社内制度改革にチカラを入れていますか。どこにポイントを置いていますか。
「楽天主義」と呼ばれる社員の行動規範と価値観をグローバルに浸透させていくと同時に、グローバルで共通の人事制度と評価の仕組みを導入し、人材配置を円滑にできるようにする取り組みを行っています。また、社内公募制度などを活用し自発的なキャリア開発を促す仕組みを作っています。
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