中古マンション購入時に押さえておきたいポイント3つマネーの達人(2/2 ページ)

» 2015年02月25日 11時20分 公開
[藤井亜也,マネーの達人]
マネーの達人
前のページへ 1|2       

中古マンションを選ぶときの3つのポイント

(1)築年数が10年前後のもの

 マンションはコンクリートでできています。気を付けたいのは、コンクリートは完全に固まるには10年程かかるということです。

 コンクリートが完全に固まるまでの間に欠陥があれば、水漏れや外壁のヒビが出てきます。築年数10年前後の物件なら建物の完全な状態を見ることができますから、入居してから追加工事が必要になるというトラブルを回避できます。

(2)周辺の環境

 すでに建っているので、周辺の環境や部屋から外を見たときの状況を購入前に見ることができます。これは、中古マンションの最大のメリットと私は考えています。

 日中はうるさくないか、夜の人通りはどうか。スーパーや学校までの距離など、生活をイメージしながら周辺の環境を事前に確認し、入居後も安心して暮らすことができます。

(3)リフォームなしで、すぐに住める物件

 中古マンションは、居住者のいる状態での内覧はNGです。冷蔵庫の後ろや脱衣所の床、タンスやベットに隠れた壁など見えないところだらけです。確認できないまま購入してしまうと、リフォーム費用がかなり高額になる場合があります。

 自分の好きなイメージにリフォームしたい人は別ですが、私のオススメは、すでに居住者が退去し、破損個所や汚い部分をリフォームした後の物件を選ぶことです。もちろん、リフォーム費用は購入費に含まれますが、マンション購入の手続きや引っ越しなどの負荷を考えると、すでにリフォームが完了しているものを選ぶほうが断然ラクです。

 この3つのポイントをチェックすることで、下記のようなトラブルを回避、軽減することができます。

購入後のトラブル例

  • 新築を購入したが、追加工事が相次いで発生した
  • 駅までバスで5分と聞いていたが、実際はバスの本数が少なくて不便
  • リフォーム代が当初の見積もりよりもオーバーし、貯蓄がかなり減ってしまった

今後のライフプランをふまえて予算を設定する

 新築でも中古でも、家やマンションを購入することは人生の大きなイベントです。舞い上がって、予算をオーバーしてしまうこともあるでしょう。重要なのは、今後のライフプランを長期的に考えて予算を設定することです。

  1. 購入時から平均寿命までの年表を作成
  2. 今後のライフイベントを記入(子どもの進学や結婚、定年など)
  3. 住宅ローンの金額を記入(定年までに完済が理想)

 これらはファイナンシャルプランナーに依頼することもできますが、自分でエクセルなどを使って計算することも可能です。家計簿の長期版と考えて作成してみてください。(藤井亜也)

著者プロフィール:

藤井亜也

COCO PLAN(ココプラン) 代表

1975年生まれ。教育カウンセラー、派遣コーディネーター、秘書など、さまざまな職種を経験した後、マネーセンスを磨きたいと思い、ファイナンシャルプランナーの資格を取得。「お金の不安を解決するサポートがしたい」「夢の実現を応援したい」という想いからCOCO PLANを設立。

保有資格:ファイナンシャルプランナー(AFP)、住宅ローンアドバイザー、相続診断士、日本心理学会認定心理士、生理人類学士、秘書技能検定、日商簿記検定、(産業カウンセラー、心理相談員)


 →藤井亜也 バックナンバー

前のページへ 1|2       

copyright (c) "money no tatsujin" All rights reserved.