――Blue Bottle Coffeeは地域に溶け込むように店舗作りをしている印象を持ちます。地域コミュニティーを共存する上で心掛けていることはありますか。
近所の人たちとの関係作りは重要です。コーヒーは生活に密着したものであり、それをきっかけに人が集まってきてコミュニティーを作るからです。例えば、サンフランシスコの「Ferry Building Cafe」は観光地にあるにもかかわらず、港で働く人たちや近隣に住んでいる人たちが毎日来てくれます。
清澄白河の店舗では、日本のスタッフの発案によって、この地域を紹介するガイドマップを作成しました。このように地域の人たちを巻き込んだアイデアはとても素晴らしいです。米国でもこうしたアイデアはどんどん取り入れたいと考えています。
――Blue Bottle Coffeeはどういうブランドであるべきですか。
常に何か新しいことに挑戦していて、皆に面白いと感じてもらえるようなブランドでありたいです。それが特別感ある会社だという認識にもつながります。
――逆にブランドを守るためにやってはならない決まり事はありますか。
やらないことを決めるというよりも、先ほど述べた3つのことを忠実に守り、それを突き詰めていくことが大切だと考えています。
――組織を率いるリーダーとして心掛けていることは?
自分はあまりリーダーシップを前面に出すタイプではありません。あれやれ、これやれというのは好きではないです。その代わりに、皆がワクワクするような職場環境や事業環境を提供し、どんどん良い意見をもらいたいです。それを自分自身も吸収して、さらなるアイデアにつなげていきたいと思います。
――創業してから10年以上経ち、会社の規模も大きくなっています。一方で、ベンチャー気質もあると感じます。フリーマンさんは今のBlue Bottle Coffeeという会社をどのように見ていますか。
今までで最も素晴らしいと思えるチームになっています。これまでを振り返ると、人材面で苦労したことがありました。長く勤めていて信頼していたスタッフでも、ある日その人がBlue Bottle Coffeeにとって適任ではなくなることもありました。そうした点で今のチームが一番ですし、このチームだからビジネスのさらなる拡大も目指せるはずです。
今後も人を大切にした会社に育てていきます。コーヒーは人がいないと作れないものですから。
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