人手不足を解消できる? アプリ内で応募ができる「LINEバイト」求人情報は約10万件(2/2 ページ)

» 2015年02月17日 08時49分 公開
[ふじいりょう,Business Media 誠]
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LINE内で求人サービスを展開することになった背景

AUBE会長の舛田淳氏

 LINE内で求人サービスを展開することになった背景には、市場の労働力不足がある。2014年12月の有効求人倍率は1.15倍を超えており、「企業側の労働力確保が非常に難しいステージにある」(上土氏)という。

 anの調べによると、求人応募の約70%がスマートフォンからのアクセスになっている。「15歳から24歳を対象にした調査では90%以上がLINEを利用している」(上土氏)ことから、アルバイト市場との親和性が高いとしている。

 一方で、個人ユーザーの志向が「エリアや時給、シフトだけでなく、自分でできそうな仕事なのか、服装やルールといった抽象的な軸が増えてきている」(上土氏)。アルバイトを探しているユーザーの68%が「非常にあいまいで自分自身に明確な軸がない層」で、実際に求人サイトにアクセスしても応募に至らないユーザーが約30%も存在しているという。「個人ユーザーの志向はぼんやりしている。ぴったりのしごとを言語化して検索できる世界かというと、必ずしもそうではない」と指摘した。

 そういったユーザーの志向を踏まえて、新サービスではLINEの利便性を生かして求職者と法人の間でスピーディーにコミュニケーションが取れるようにするほか、ユーザーが入力した職歴をもとにしたスカウト機能やレコメンドの開発を進め、法人側のより業務内容とマッチした人材を見つけたいというニーズに応えていきたい考えだ。

 LINE側はビジネスアカウント「LINE@」や、決済サービス「LINE Pay」と、LINEバイトとの連携を推進。採用が決定したユーザーへのお祝い金の支払いをLINE Payで行うことも検討している。舛田氏は「いままで(アルバイト情報サービスは)5年から10年ほど変わっていない。私たちが参入することによって、マッチングを変えていきたい」と話しており、5800万人以上のユーザーを抱えるLINEをさらに生活に不可欠なサービスを目指すという。

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