重要なことは、“何を書かないか”売れる文章術(1/2 ページ)

» 2015年01月28日 06時00分 公開
[中野巧,Business Media 誠]

集中連載「売れる文章術」について

本連載は中野巧著、書籍『売れる文章術』(フォレスト出版)から一部抜粋、編集しています。

文章というものは書くのに時間がかかり、面白い文章を書くには難しく、何を書いていいか分からないという人が少なくない。ビジネスにおける文章となると売り込まなくてはならない、読んでもらえない、自分の気持ちを文章にまとめられないなど、苦労しても売上げや集客につながらないなど悩みは尽きない。

この本では、
 ・売り込み文、あおり文に疑問を感じている人
 ・忙しくて、文章を書く時間がない人
 ・売上げ、集客など目標を達成したい人
 ・自分の文章スタイルを確立したい人
 ・自分らしい情報を発信していきたい人
などの書く苦しみから解消される文章作成法を紹介。

「共感されるセールス文章」が、あなたのビジネスにさらなる飛躍をもたらす。大手企業から教員、女子高生や小学生まで、簡単に文章が書けたという実績のあるノウハウをビジネス、つまり「売れる文章」の書き方に特化した内容です。


第六の落とし穴:自分の言いたいことや気持ちを文章にまとめられない

Q:ちゃんと伝わっているかどうか不安です。
A:重要なことは、“何を書かないか”。

 コーヒーを飲みたいとき、次のうち、あなたはどちらを選びますか?

  • そば屋のコーヒー
  • スタバのコーヒー

 選べるとしたら、ほとんどの人が「スタバのコーヒー」を選ぶと思います。

 それは、なぜでしょうか? 何にでも手を出している感が漂う、そば屋の中途半端さではなく、コーヒーに特化しているスタバのエキスパート性を選んでいるからではないでしょうか。

 「何でもできる≒何にもできない」

 ということを、本能的に知っているからかもしれません。

 「何をするかより、何をしないか」が、エキスパート性につながります。私が尊敬するスティーブ・ジョブス氏も、「最も重要な決定は何をするかではなく、何をしないかを決めることだ」と言っています。

 文章も同じです。「何を書くかよりも、何を書かないか」これが大切です。私が昔よくやっていた間違いは、言いたいことをあれもこれも、何でもかんでも詰め込んでしまうこと。ちょうど図のような141の機能を持つ多機能ナイフのようでした。

 何だかすごそうですが、いろんなものを欲張りすぎて、いったい何のための道具なのかよく分かりません。

 文章においても、あれもこれものてんこ盛りをやめると文章がスリムになって伝わりやすくなり、記憶にも残りやすくなります。

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