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» 2015年01月05日 13時45分 UPDATE

ドーナツ戦争が本格化:「セブンのドーナツとはほぼ競合しない」――クリスピー・クリーム 岡本社長 (1/2)

セブン-イレブンが店頭でドーナツの販売に乗り出し、2015年は日本のドーナツ市場が一気にヒートアップしそうだ。ドーナツチェーンを展開しているクリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパンの岡本社長に考えを聞いた。

[伏見学,Business Media 誠]

 冬の昼下がり、職場や友人へのちょっとした手土産として喜ばれるお菓子の1つがドーナツではないだろうか。温かいコーヒーや紅茶を飲みながら、皆でドーナツを囲んでホッと一息。こうした光景が自然と目に浮かぶ人も多いのでは。

クリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパンの岡本光太郎社長 クリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパンの岡本光太郎社長

 そんなドーナツを取り巻くビジネスが今、大きな話題を呼んでいる。2014年末にコンビニエンスストア最大手のセブン-イレブン・ジャパンがドーナツ市場への本格参入を発表、2015年1月から首都圏の店舗でも順次販売し、同年8月までに全国約1万7000店舗への展開を予定している。

 日本最大のドーナツ専門店「ミスタードーナツ」の運営店舗数が現在1350店なので、一気にドーナツが全国の消費者の身近な存在になる。ドーナツ好きにとっては嬉しいが、ミスタードーナツをはじめドーナツ専門店を展開する各社にとっては、今後し烈な競争を繰り広げることになる可能性は高い。まさに“ドーナツ戦争”が幕を開けた。

 そうした状況の中、既存のドーナツチェーンはどう迎え撃つのか。専門店の1つである「クリスピー・クリーム・ドーナツ」の日本法人、クリスピー・クリーム・ドーナツ・ジャパンの岡本光太郎社長に話を聞いた。

セブンの参入は好意的

 クリスピー・クリームの歴史は古く、1937年に米国・ノースカロライナ州で創業。米国を中心にチェーン展開を続け、現在は24カ国で約880店舗にまで広がっている。看板商品の「オリジナル・グレーズド」は創業以来レシピを変えることなく作られている。

 日本には2006年12月に進出し、1号店を新宿サザンテラスにオープンした。ドーナツを買い求め、しばらくは連日長蛇の列ができたのを記憶している人も多いだろう。3年ほど前から出店を加速し、年間10〜15店舗をオープン、現在は63店舗を展開している。今後は、駅前やエキナカ、あるいは大型ショッピングセンターを中心に出店を計画し、数年以内に100店舗を目指すという。

「コーヒーとドーナツというコンセプトは一緒」と岡本氏 「コーヒーとドーナツというコンセプトは一緒」と岡本氏

 セブン-イレブンの参入について、岡本氏は「ドーナツ市場の拡大につながる」と好意的だ。また、「セブンカフェドーナツ」の名称でセルフ式コーヒーとドーナツをセットに提供するというセブン-イレブンの戦略が、クリスピー・クリームのコンセプトにも合致するという。

 「従来からクリスピー・クリームは“ドーナツ&コーヒー”をうたっており、日本でもコーヒーを飲む場所として定着しつつある」(岡本氏)

 一方で差別化ポイントはどこにあるのか。「日常と非日常の違い」と岡本氏は説明する。セブン-イレブンは日常生活の中で利用する個人客がほとんどであるのに対し、クリスピー・クリームは非日常的なシーンで利用されることを想定しているという。空間演出やサービス、さらにはブランド自体もそのように提唱している。

 「例えば、スターバックスは、自宅や職場といった日常から離れた居心地の良い場所――いわゆる“サードプレイス”であることを打ち出しているが、クリスピー・クリームもこれと同様だ。来店した顧客の空腹を満たすドーナツ店ではなく、心を満たすブランドでありたいと考えている」(岡本氏)

 客層も異なり、クリスピー・クリームは、20〜40代の女性が8割近くを占め、週末は家族連れが多い。そうした点からも競合とはとらえていないのが現状である。

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