土肥: シェラトン・ワイキキ店は年末年始が忙しいようですが、特に大みそかはよく売れるそうですね。
中川: いろいろなモノが売れるのですが、中でも「年越しそば」がよく売れていますね。日本の店舗に比べて(12月31日の平均売上数)、温かい年越しそばが約16倍、冷たい年越しそばが約55倍。レンジ麺にエビ天をのせて、価格は7.99ドルです。
土肥: 7.99ドル! 1ドル=120円で換算すると、960円ほどになりますね。高い!
中川: でも、過去2年はいずれも完売しました。年末年始、ハワイに旅行すれば、飛行機のチケット代や宿泊費は高いですよね。しかもホテル「シェラトン・ワイキキ」は高級なホテルなので、お金に余裕のある人が泊まられているのではないでしょうか。コンビニで売っているモノとしてはちょっと高いのですが、「ま、ハワイに来ているし、大みそかだし」といったハレの日の気分もあって買われているのでしょう。
あと、ハワイで年越しそばを販売しているところは、ほとんどありません。ひょっとしたら、ローソンの店舗だけかもしれません。「年越しそばを食べないと、年を越せない」という日本人が買われていますね。
ちなみに、レンジ麺の年越しそばが売り切れると、次にカップ麺のそばがよく売れるんですよ。また、うどんもよく売れますね。そばが苦手な人は、うどんを食べているのでしょう。
余談ですが、日本で年越しそばが最も売れる店舗ってどこだと思いますか?
土肥: うーん、難しいですね。近隣にお年寄りがたくさん住んでいる店舗ですか?
中川: 残念。正解は、病院の中にある店舗。大みそかに家に帰ることができない方が購入されているのでしょう。このほか、成田空港と羽田空港内の店舗でもよく売れています。海外旅行や帰省をする前に、年越しそばを食べているのでしょう。
土肥: 年越しそば以外に、年末にはどのような商品が売れているのですか?
中川: 「ドン ペリニヨン」(199.99ドル)がよく売れていますね。
土肥: えっ、ドンペリ? コンビニで2万〜3万円もするモノが売れるなんて……。
中川: ドンペリは普段から扱っているのですが、月に数えるほどしか売れてません。価格が高いのでたくさんは売れませんが、日本人にとって年末年始は特別なので、飛ぶように売れました。大げさな表現だなあと思われたかもしれませんが、昨年は「限定○○本」としたところ、すぐに完売しました。
なぜドンペリがそんなに売れるのか。ホテルのルームサービスで注目すると、ローソンでの販売価格よりも2〜3倍高くなるので、コンビニで買って、部屋に持ち込まれている人が多いのかもしれません。
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