なぜ人が集まる? 2014年に人気上昇した都道府県を鉄道目線で斬る杉山淳一の時事日想(3/5 ページ)

» 2014年12月19日 08時00分 公開
[杉山淳一Business Media 誠]

4位:山形県

 楽天トラベルによると、国宝「羽黒山五重塔」や山中随一の絶景が一望できる山寺「立石寺」が人気とのこと。サクランボ狩り体験もオススメらしい。でも、「どうして山形?」と思ったら、航空便の充実が集客効果を発揮したようだ。日本航空(JAL)の羽田便が2往復体制になったほか、地域航空のフジドリームエアラインが名古屋便を復活させている。

 いやいや、鉄道も貢献しているぞ。山形と言えば、山形新幹線の観光列車「とれいゆ つばさ」が7月にデビューした。福島と新庄を結び、車内には足湯を用意するというユニークな列車だ。これはJRグループが6月から9月にかけて実施したディスティネーションキャンペーン「山形日和」をきっかけに登場した。2位の和歌山もディスティネーションキャンペーンが実施された。JRのディスティネーションキャンペーンの効果がランキングに現れたのか? しかし一方で、4月から6月までディスティネーションキャンペーンを実施した新潟県はランク外になっている。

とれいゆ つばさ(出典:JR東日本公式サイト) とれいゆ つばさ(出典:JR東日本公式サイト

5位:沖縄県

 観光地として人気の沖縄県。2013年に新石垣空港が開業し、沖縄本島と周辺の島を合わせた観光ブームになっているようだ。沖縄の鉄道と言えば、沖縄空港と首里を結ぶ「ゆいレール」(関連記事)。また、最近は那覇空港と名護を結ぶ鉄道建設計画もたびたびニュースになっている。

 2010年ごろには石垣島にも空港と桟橋を結ぶLRT(ライトレール)構想があって、実現すれば日本最南端の鉄道となるはずだった。

 また、南大東島ではシュガートレインを観光用に復活させる計画があり、2013年に南大東村の調査予算が付いていた。2016年の着工、2017年度の完成を目指しているとのことだ。

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