使い方を知らないポイントカードを持っている? そんなモノは捨てなさいご一緒に“おでん”いかがですか(1/5 ページ)

» 2014年12月19日 08時00分 公開
[川乃もりや,Business Media 誠]

著者プロフィール・川乃もりや:

 コンビニ本部で社員をして10年余り、いわゆるスーパーバイザーなるものを経験し、何を思ったか、独立オーナーに転身した。齢40にして、自分の仕事についての足跡を残したくなり、仕事の合間に誠ブログ「とあるコンビニオーナーの経営談議」を始める。

 旅行とお酒が大好きだが、コンビニ経営をしていると、なかなか旅行に行く時間がとれない。その一方で、アルコールの量は増えるばかり。


ご一緒に“おでん”いかがですか:

 多くの人が一度は利用したことがある「コンビニ」。決して大きなスペースではないが、そこで何が起きているのだろうか。陳列台にはたくさんの商品が並んでいるが、何が売れているのか、またなぜ売れているのか。コンビニの現在と過去を紐解きながら、ちょっとした“謎”に迫っていく。

 筆者は大手コンビニの本部社員として活躍し、現在では店舗を構えるオーナー。コンビニの表と裏を見てきた者だけにしか書けないコラムはいかがですか?


 某コンビニチェーンのオーナーを務めている筆者は、たまに競合他社に出向いて「覆面調査」を行う。「覆面」といっても変装するわけでなく、普段着のままで入店する。実際に、調査対象のお店に行ったところ、従業員とお客さんがこんなやりとりをしていた。

 「ポイントカードを出し忘れたんですよ」

 「すいません、会計前でないと……」

 「えっ、ダメなの?」

 コンビニの従業員であれば、この状況は瞬時に把握できるはず。つまり、ポイントカードのトラブルだ。コンビニで扱っているポイントカードは購入前にPOSレジシステムに通さなければダメで、システム上後から付けることはできない。

 従業員が「ポイントカードをお持ちですか?」と確認すればよかったのだが、忙しい時間帯などは忘れることもある。再度レジ登録をすればポイントを付けることができるのだが、ぶっちゃけメンドクサイ。お客さんも「システム上無理なのか……」とあきらめてくれればいいのだが、しつこく攻め寄ってくるケースも多いのだ。

 お客さん側からは、こんな怒りの声があるだろう。「あんたたちが始めたサービスでしょ! サービスが受けられるようにするのも仕事じゃないか」と。一方、店側にはこんな言い分がある。「ポイントがほしいのはお客さんのほうだよね。だったら、ポイントサービスの内容は、事前に把握しておかなきゃ」と。

 今回のコラムで言いたいのは、どっちの言い分が正しいかということではない。財布の中にたくさんのカードを入れて持ち歩いている人も多いだろうが、そうしたカードを本当に活用できているのだろうか。いっそのこと、捨ててしまうことをオススメする。

TSUTAYAやファミリーマートなどで使うことができる「Tポイント/Tカード」
       1|2|3|4|5 次のページへ

Copyright © ITmedia, Inc. All Rights Reserved.