土肥: 海外展開するうえで、どういった点が大変になってきますか?
モス: いろいろありますが、商品開発は難しいですね。こちらは「おいしい」と思って提供しても、現地の人は「おいしくない」と感じることがあります。典型的な例を挙げると、台湾に進出したときのテリヤキバーガーですね。
「現地の人はこうした味を好むのだから、それに合わせたらいい」といった考え方もあるのですが、日本のモスバーガーとして進出しているので、味の基本設計を変えることはできません。その部分を変えてしまうと、モスバーガーでなくなってしまいますから。
かといって、かたくなに「日本の味はこうなんだから、これで売れ」というわけにもいきません。そんなことをしても売れませんので、メニューからその商品はすぐになくなってしまう。味の基本設計を守りながら、現地の人たちにどうやったら受け入れてもらえるのか。そのバランスをとるのが難しいですね。
土肥: 海外でしか食べることができない商品ってあるのですか?
モス: あります。
土肥: そうした商品を日本で発売するのはいかがでしょうか?
モス: 過去に海外で売れた商品を日本で発売したことがあるのですが、ヒットはしていないですね(涙)。
土肥: では、次の課題はそれで。海外で生まれた商品が、日本で大ヒット♪
モス: が、がんばります。
(終わり)
「made in Japan」――。かつては“格下”の響きがあったが、今は違う。日本発のヒット商品が次々に生まれ、世界の仲間入りを果たした。国境を越えた商品は、どのように誕生し、なぜ浸透したのか。Business Media 誠ではその謎に迫っていくために特集「世界で売れてる、日本発のヒット商品」をスタートする。
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