パスファインダーズ社長。25年にわたる戦略・業務・ITコンサルティングの経験と実績を基に「空回りしない」業務改革/IT改革を支援。アビームコンサルティング、日本ユニシス、アーサー・D・リトル、松下電送出身。一橋大学経済学部卒。日本工業大学 専門職大学院(MOTコース)客員教授(2008年〜)。今季講座:「ビジネスモデル開発とリエンジニアリング」。
朝夕のラッシュに限らず、人通りの多い首都圏の駅構内やデパートなどの通路ではひっきりなしに人が行き交い、初めて見た外国人や田舎から出てきたばかりの人には相当な驚きのようです。「よくぶつからないものだ」と。でも実際には(スマホ歩きのせいか)うっかりぶつかっている人たちも時折いますし、危うくぶつかりそうになって何とか避けるといった場面を目にすることは決して少なくありません。
利用者が多い通路なのに、そうした場面が少ない場所と多い場所があることはご存じでしょうか。もちろん、時間帯によって人の流れがほとんど一方通行になるような場所ですと、動線も何もあったものじゃありませんので、これは除外するとして。
人とぶつかりそうになることが少ない通路というのは、構内動線がよく考えられていて、人の流れがスムーズだということです。こうした場所では通勤ラッシュの時間帯でも多数の人の流れに乗っているだけで、混乱なく乗り換えや出入りができるようになっています。
その動線を作るポイントになっているのが、足元や頭上に表示されている進行方向を示す矢印や「ここでは○側通行」という表示板です。実際、路上や階段にプリントされた矢印は、シンプルながら実に分かりやすい「アイコン」です。
ところが、同じように進行方向を示す矢印や「ここでは○側通行」などがしっかりと表示されていながら人の流れがスムーズでなく混乱しがちな通路が首都圏内には幾つもあります。これは動線設計に失敗しているためですが、往々にして通路を右側通行にしている場合の入り口付近や他通路との合流部分で発生しがちです。
もしくはそれほど多いわけではありませんが、駅の改札口での人の出入りパターンと、その先の通路の通行方向とが入れ違いになっている場合などです(改札口を出るときは右側通行なのに、通路では左側通行を指示されているようなケースで、小生のよく使う地下鉄のM駅がまさにそうです)。
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