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» 2014年11月27日 07時00分 UPDATE

高齢者8世帯のうち1世帯:年金では暮らせない! 「共働きシニア」が急増

65歳以上になっても夫婦で働く高齢者が増加している。その数はこの10年間で約30万世帯に上る。目的はさまざまだが、生活費のために収入を増やしたい高齢者が多いという。

[Business Media 誠]

 「日常生活を豊かにしたい」「年金収入だけでは不安」。こうした考えから共働きする高齢者が増えているという。

 総務省の労働力調査によると、2014年4〜6月の「共働きシニア」(農林業を除く)は前年同期比11.9%増の66万世帯となり、過去最高を更新した。中でも妻が65〜74歳の世帯でみると、共働きシニアはこの10年間で30万世帯近くも増えており、高齢の夫婦8世帯に1世帯が共働きなのだという。

 その要因は、働く高齢女性の増加だ。65歳以上の就業者は前年同期から7.7%増えていて、女性の伸びが9.8%増と男性の6.6%増を大きく上回った。特に介護、製造業、流通業など人手不足が深刻な業種で女性の就労増が目立っている。

 こうした社会背景の中、居酒屋チェーンなどを展開するワタミの子会社であるワタミタクショクが60〜70代の高齢者600人を対象に実態調査を行った。

 調査によると、共働きでメリットを感じるのは、「収入が増える」が最も多く26.6%で、「生活にメリハリが出る」(22.4%)、「お互いの趣味や世界を持てる」(17.6%)が続いた。

共働きにメリットを感じる高齢者の割合とその内訳(出典:ワタミタクショク) 共働きにメリットを感じる高齢者の割合とその内訳(出典:ワタミタクショク)

 共働きで得た収入の使い道について尋ねたところ、「生活費」が51.2%でトップ。次に30.0%で「趣味」、9.8%で「貯蓄」となった。

 平均勤務時間に関しては、「8時間以下」が24.7%と最も多く、以下、「3時間以下」(15.3%)、「6時間以下」(14.7%)、「4時間以下」(13.3%)となった。一方で、理想的な勤務時間は「6時間以下」が21.3%でトップだった。

年金では月に12万円足りない……

 高齢者が仕事を選ぶ際に重視することは何か。調査結果では、「健康的に働ける」が60.2%で1位、2位は「自分のペースにあった働き方」で59.8%、3位は「やりがい」で48.0%だった。収入やキャリアといった若者が選択するような回答ではなく、無理なく働くというような回答が上位にきた。

高齢者が仕事を選ぶときに重視すること(出典:ワタミタクショク) 高齢者が仕事を選ぶときに重視すること(出典:ワタミタクショク)

 ただし、収入も大きな目的には変わりない。生活を維持するのに年金だけで足りるかどうかを尋ねたところ、平均で月11万9000円足りないという調査結果が出た。夫は厚生年金、妻は国民年金という平均的な夫婦の場合、2012年度実績で平均20万3278円となっているため、毎月30万円以上の支出を見込んでいる世帯が多いことが分かった。

 少子高齢化による日本の労働力低下が叫ばれる中、今後も共働きするシニアは増えていく傾向にありそうだ。

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