サービスセンターに電話をしたり、また銀行や小売店、レストランなど担当者と対面で接するサービス業を利用するとき、あなたは相手を何分待てるだろうか?
「一般的に、電話で顧客サービスセンターに連絡した場合、電話がつながるまで最大でどれくらい待ってもいいと思いますか」という問いに対し、半分以上の人(56%。前回調査では63%)が「5分以下」と答えており、平均は7分となった。同様に、「一般的に対面サービスでは最大どれくらい待ってもいいと思いますか」とたずねると、やはり「5分以下」と答えた人が最も多かったが、こちらは25%。平均は14分となっている。
顧客サービスを受ける前後にSNSを使う人が増えている、という結果も出ている。過去1年間に、顧客サービスを利用するためにSNS を利用した経験のある人は26%(前回調査では21%)。
SNSを使用する目的についてもたずねている。「顧客サービスについて、ソーシャルメディア(ブログ、Twitter、Facebook、mixiなど)を利用する理由は何ですか」という問いに対し、「自身のサービス体験を多くのユーザーに情報共有すること」と答えた人最も多く(39%)、次いで「サービスの優れた企業について、他のユーザーから情報を収集すること」(32%)、「サービスの問題について企業から回答を得るため」(21%)となった。
自分が受けたサービスについて、SNSで積極的に情報発信する人は35%と、日本は10カ国中最も少ない。インド(83%)、メキシコ(73%)、シンガポール(66%)などと比べると大きな違いとなった。
また、「サービスを提供する企業を変更することを検討する前に、何回までならひどいサービスを我慢することができますか」という問いに対し、日本は「1回」と答えた人が最も多く(52%)、10カ国中最も多い。「ひどいサービスを受けたら、何も言わずに1回で立ち去る」というのが日本人に多い傾向のようだ。
「SNSは若者だけが利用するコミュニケーション・ツールにとどまらず、30歳代から60歳代の利用者も着実に増えている。(略)日本においては悪いサービスを受けた場合、利用するサービスの会社を代えるという無言の対応を取る顧客が半数以上あるという調査結果が出ている。日本においてクレームを出す顧客はまだ企業に対して何らかの期待感を持っていると判断した方が適切ではないだろうか。このことから、日頃の顧客サービスは最も重要であるとともに、SNSの顧客サービス対応も今後求められている」(野崎氏)
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