ニュース
» 2014年11月03日 02時17分 UPDATE

2015年4月8日にオープン:成田空港はなぜ新ターミナルを作るのか? (1/2)

2015年4月に、新たにLCC専用の第3ターミナルをオープンすると発表した成田空港。このタイミングで新設する理由、海外のLCC用空港と比べた利便性などについて、専門家に聞いた。

[吉岡綾乃,Business Media 誠]

 成田国際空港は10月30日、新ターミナル「第3旅客ターミナルビル」(以下第3ターミナル)を2015年4月8日にオープンすると発表した。延べ床面積は約6万6000平方メートル、旅客取扱能力は年間750万人。第2旅客ターミナルビルから北に約500メートル離れたところに作られ、利用客は徒歩あるいはシャトルバスで第3ターミナルに向かうことになる。

ay_narita01.jpg 成田空港第3旅客ターミナルビル外観イメージ図(出典:成田国際空港)
ay_narita02.jpg 第3ターミナルは第2ターミナルの北500メートルの位置に作られる

 第3ターミナルのオープンに伴い、成田空港の施設使用料も一部変更になる。現在、国際線の利用客から大人1人2090円の施設使用料を徴収しており、第1、第2ターミナルは引き続きこの料金だが、第3ターミナルの施設利用料は大人1人1020円となる。また、新たに国内線利用客からも施設利用料を徴収することになった(第1、第2ターミナルは大人1人440円、第3ターミナルは380円)。

成田第3ターミナルは、LCC専用

 この第3ターミナルは、LCCの航空会社専用のターミナルとして運営される。国内LCCとしてはジェットスター・ジャパン、バニラエア、春秋航空日本の3社が入居する(現在第1ターミナルを使っているピーチがどうなるかは未定)。このほか、ジェットスター航空(オーストラリア)、エア釜山(韓国)、イースター航空(韓国)、スクート(シンガポール)、チェジュ航空(韓国)、セブパシフィック航空(フィリピン)、タイ エアアジアX(タイ)、エアアジアX(マレーシア)、香港エクスプレス(香港)といった海外LCCが乗り入れることになる。

 成田空港は2013年5月から、第3ターミナルの工事に取りかかっていた。なぜこのタイミングでLCC専用ターミナルを作るのか? 航空ジャーナリストの秋本俊二さんに聞いた。

成田空港側とLCC側のニーズが一致

 「成田空港がLCCの誘致にようやく本腰を入れ始めたということ。成田にLCC専用ターミナルを新設、という話は、羽田空港に国際線が就航するようになった頃からずっと言われていた」と秋本さんは話す。都心に近く、利便性の高い羽田空港に国際線が発着できるとなれば、大手を中心とする航空会社は羽田便を増やし、その分成田便を減らしていく。空きができる成田空港としては、利用する航空会社を新しく増やしたいというニーズがあった。

 一方、LCC側から見ても、成田空港にLCC専用のターミナルが新設されるのはうれしい話だという。LCC専用空港は、場所がやや不便なところにあり、ボーディングブリッジのないオープンスポットに簡単な作りの施設が付いているだけ、というものが一般的だ。航空会社は空港の施設を使うたびに空港使用料を支払うが、LCC専用空港は、一般の空港に比べて空港使用料が安いので、コスト重視のLCCにとってはありがたい。現在LCC各社は成田空港の場合第2ターミナルを利用しているが、第3ターミナルになれば空港使用料を削減できる。

 「現在の成田・羽田の空港利用料はLCCから見ると高いが、それでも東京近郊は需要があるので高くても使いたいとLCC各社は思っている。春秋航空が上海から茨城空港への路線を開設した際には、地元の旅行会社が『東京北空港に就航!』と宣伝していたほど」(秋本さん)

 こういった理由で、空き枠を埋めるために新しくLCCを誘致したい成田空港と、東京近郊に安く発着できる空港を求めているLCC各社のニーズが一致した……というのがLCC専用ターミナル新設の狙いといえそうだ。

       1|2 次のページへ

Copyright© 2016 ITmedia, Inc. All Rights Reserved.

Loading

注目のテーマ

マーケット解説

- PR -