クリエイティブディレクター。就活や転職関連のサービスをプロデュースしたり、このような連載をしていたりする関係で、そちら方面のプロフェッショナルと思われがちだが、実は事業そのものやサービス、マーケティング、コミュニケーションの仕組みなどを開発するのが本来の仕事。
直近でプロデュースしたサイトは「CodeIQ」や「MakersHub」。著書に『こんなことは誰でも知っている! 会社のオキテ』、『就職のオキテ』。この連載についても、個人的に書いているブログでサブノート的なエントリーを書く予定。Twitterアカウントは@KatsumiSakata。
最近、仕事を引き受ける際の打ち合わせの席で「制約条件があります」と切り出されるケースが増えました。仕事ですから、ある程度の制約があるのは当たり前ですし、こちらもプロですから与えられた条件の中で、最大限のパフォーマンスを発揮するべく努力をします。
なにを当たり前のことを書いているのだと叱られそうですが、ここのところ「制約条件の質」に大きな変化が起きているのではないか、と思うのです。今日はそんな話を書いてみようと思います。
提示された制約条件を見ていると、その制約そのものが、依頼された仕事の成功を妨げる障害になっている。仕事の依頼を受ける際に、パッと見て分かるほどですから、提示している本人も、それがボトルネックになっていることは十分に理解しています。
そこで恐る恐る「ここで提示されている制約条件があるために、求められている成果が出ない構造になっています。それは承知していますよね?」と質問してみると、当然承知はしているけれども、制約として理解してもらわないと、仕事が依頼できないというのです。
成果が出ないと分かっている仕事を受けるリスクはとても大きいので、こちらも当然食い下がります。「いや、少なくともこの部分は変えてもらわなければ、成果を出せといわれても無理ですよ」しかし、担当者の回答は次の通りです。「変えなくてはならないことは十分に理解しているのですが、変えることが出来ないので無理なのです」と。お互いに無理の押し付け合いをする結果になってしまって、仕事の話が流れるケースも少なくない。
それほどまでに変えられない制約条件とはなにか。それは「組織のルール」です。
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