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» 2014年10月02日 20時50分 UPDATE

IBMロゴ、ブランドは継続:LenovoはなぜIBMのサーバ事業を買ったのか (1/2)

IBMのx86サーバ事業買収が完了し、10月1日、レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ株式会社が発足した。なぜx86サーバ事業を買ったのか、単純な買収ではなく新会社を設立した理由、そしてIBMブランドのx86サーバはこれからどうなるのか?

[吉岡綾乃,Business Media 誠]
ay_lenovo02.jpg ロードリック・ラピン氏。レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ、レノボ・ジャパン、NECパーソナルコンピュータ3社の社長を兼任する

 10月1日、レノボ・エンタープライズ・ソリューションズ株式会社が発足した。PCで世界シェア1位のレノボグループが、IBMが売却したx86サーバ事業を引き継いだことを受けて誕生した企業だ。

 同社の社長に就任したのは、レノボ・ジャパン社長でもあるロードリック・ラピン氏。NECパーソナルコンピュータと合わせ、日本国内のレノボグループ3社の社長を兼任することになる。また、約180人いる社員はほとんどが日本IBMからの移籍組だという。

 IBMがx86サーバ事業を売却し、新会社が発足することによって何が変わるのか。10月2日に行われた発表会の内容を中心にまとめた。

x86サーバ事業買収は「成長のため」

 Lenovoは現在、グローバルの年間売り上げ約4兆円。世界最大手のPCメーカーである(日本でもシェア1位)。PCだけではない。タブレットのシェアでは世界第3位、日本では販売されていないが、スマートフォンのシェアでも世界第4位という位置にある。今回の買収により、Lenovoはx86サーバ事業でも世界第3位(シェア14%)という位置についた。これによりLenovoは、サーバからそこに接続する端末までワンストップで提供できることになる。

 LenovoがPCで世界シェア1位になれたのは、2004〜2005年にIBMからPC事業を買収したからだ。今回はクライアントPCではなく、x86サーバで同じことをしたことになる。

ay_lenovo01.jpg レノボはグローバルでも日本でも、PC市場のシェアNo.1だ

 一方のIBMの狙いも明確だ。IBMは10年以上の年月をかけて、ハードウェア部門を縮小し、収益性の高いソフトウェア中心に事業を転換してきている。PC部門の売却も、今回のx86サーバ事業の売却も同じ方向性の上にあり、これによりIBMに残るハードウェア事業は、ハイパフォーマンスコンピュータ、メインフレーム、UNIXサーバなどのみとなる。

サポートはIBMが継続

 今回レノボ・エンタープライズ・ソリューションズが引き継いだ商品はSystem x(x86サーバブランド)、BladeCenter(ブレードサーバ)、Flex Systemブレードサーバとスイッチ、x86ベースのFlex統合システム、NeXtScaleおよびiDataPlexサーバと関連ソフトウェアなどだ。今後、同社から販売されるこれらの製品には、数年間はIBMのロゴがそのまま使われる。

 レノボでは「x86サーバ事業をそのままの状態で継承する」と強調しており、製品ロードマップもそのまま、販売チャネルやパートナー企業との関係もそのまま引き継がれる。また、現在のIBM製品については保守サポート業務を引き続き日本IBMが行うので、「お客様は何の変更もなくシームレスに(IBMからレノボへ)移行していただける」(レノボ)としている。

 上述のように、レノボ・エンタープライズ・ソリューションズの社員はほとんどが日本IBMでx86サーバ関連の仕事をしていたメンバーが再雇用された人たちだという。他国ではシンプルにLenovoがIBMの社員を再雇用したが、今回日本ではそれをせず、レノボ・エンタープライズ・ソリューションズという企業を立ち上げたのは、NECへの配慮という部分が大きい。

 日本のx86サーバは安定市場で、横ばいが続いている。日本市場でのトップシェアは、官公庁などに強いNECだ。レノボは2011年にNECの個人向けPC部門を買収しており、ラピン氏はNECブランドの個人向けPCを販売する、NECパーソナルコンピュータの社長でもある。

ay_lenovo03.jpg 日本のx86サーバ事業は横ばい。シェア1位はNEC、レノボは今後3位になる
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