元アナウンサーが考える、“ショーパン番組移籍騒動”の裏側元局アナの「特ダネ?」(2/2 ページ)

» 2014年09月19日 12時00分 公開
[ 山森貴司,Business Media 誠]
誠ブログ
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ショーパンはもともと報道志望だった?

photo フジテレビとしては、この移籍は「願ったり叶ったり」なのではないか

 これまでバラエティ色が強かった生野アナが、報道という別ジャンルへ異動することを考えると、その理由は次のように考えるのが自然だろう。

  • 視聴率を持っている生野アナへの期待
  • 生野アナの希望

 生野アナへの期待はいいとして「生野アナの希望」について説明しよう。

 フリーアナウンサーは、オーディションを受けたアナウンサーの中で、何十倍もの倍率を突破して、ようやく1つレギュラーが決まるというほど厳しい世界だ(参照リンク)。しかし、苦労して勝ち取ったレギュラーも、少し“ヘマ”をすればすぐにクビである。某キー局の元アナウンサーは、柔道の実況中継で、もともとハーフで国籍は日本という高校生選手を、外国からの留学生選手と紹介したまま、ずっと放送を続けてしまって大問題となり、その局から二度と声がかからなくなってしまったという話もある。

 その点、局アナは上司にずっと自分がやりたい分野をアピールし続ければ、意外とすんなりとその番組を担当させてもらえる、とてもありがたい環境にいるのが実情だ。私はサッカー実況がやりたくてアナウンサーになったのだが、アピールを続けていたら、入社1年目で日本テレビの高校サッカー中継へ、局の代表として派遣してもらえた。大抜てきしてもらったわけである。

 今回の異動の話を聞いたとき、生野アナも、もともと報道アナ志望でずっとアピールし続けていたのだなとピンときた。視聴率が欲しいスーパーニュースの制作側と生野アナ自身の希望が合致したというのが、今回の真相だと考えている。

 これでバラエティのカトパン、報道のショーパンという“ツートップ”が誕生することになるので、局としても願ったり叶ったりだろう。

 報道の仕事はバラエティとはかなり毛色が違う。事件取材や官邸取材など、これまで記者クラブ(各報道機関の政治、経済など専門の記者で構成される組織)経験のない生野アナにとっては、いろいろとハードなこともあるはずだ。がんばってその荒波を乗り切ってほしい。

※この記事は、誠ブログ「元局アナの「特ダネ?」:フジテレビ生野陽子アナウンサーの報道番組移籍のウラ」より転載、編集しています。

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