待ち受け画面には25枚しか表示されませんが、過去に送った写真は、専用のファミリーページにずらりと並びます。写真にはコメントも付けられるので、思い出がずっと残る……そんなページが作れるわけです。
そして、面白いと思ったのは、その写真に対してコメントを返すことはもちろん、Facebookの「いいね!」に相当する「拍手」ボタンがあることです。
親世代と濃密なコミュニケーションが取れる関係であればコメントやメール、テレビ電話でのコミュニケーションへと移れますが、そこまでは……という、ちょっとドライな間柄の方もいるでしょう(実は私自身がそう)。親にメールを送っても、返事を書くという作業の障壁が高く、徐々に疎遠になっていくという経験が私にもありました。
そんな場合でも、返事を書くより気軽に相手に反応を伝える「拍手」ボタンは、簡単なコミュニケーションとしてとてもありがたい機能だと思います。ファミリーページは1回しか拍手できませんが、いい写真なら何度も押せるといいな、とも思いました。
メールを書くより、写真で送る。写真を送られたら拍手で答える。これなら、ちょっと疎遠な関係になりつつある親子関係も変わるかもしれません。
このファミリーページは、いわゆるソーシャルネットワーキングサービス(SNS)の一種で、参加者を家族に限定し、機能を絞ったものです。らくらくスマートフォン側では、待ち受け画像と連動させることでやりたいことをノータッチで実現し、子、孫世代には自分が使っているスマートフォンにアプリを1つ追加するだけで始められるので、どちらの世代にも、無理なく利用できる仕組みと言えます。
もちろん、らくらくスマートフォンを使わないような間柄(夫婦間、友人間)のコミュニケーションでもファミリーページは利用できますが、その場合は機能が豊富なTwitterやFacebook、LINEといった既存サービスを使うのが妥当でしょう。
家族内のコミュニケーションはプライベートな投稿内容が多いものです。不特定多数へ情報を発信するSNSとは異なる、単機能に絞ったアプリが別にあることで、この内容を全体公開してもよかったのか、といったような「投稿ミス」がないという安心感があります。とはいえ、例えばInstagramなどに投稿した写真を、自動でファミリーページにも反映するような機能があれば、よりコミュニケーションは活発になるかもしれない、と思いました。
ファミリーページを提供する「らくらくコミュニティ」というサービスは、家族間のコミュニケーションだけでなく、各コミュニティに参加した人とのつながりもできるようです。ペットや食、園芸、ガーデニングなどテーマごとにフォーラムが用意されていたり、自慢の写真や俳句、作文を投稿するようなコンテストを毎月開催するなど、SNSとしても展開しています。
ケータイを持つ親世代は増えました。ですが「スマートフォンなんて分からないよ。このケータイで十分」という人もまだまだ多いはず。しかしスマートフォンのほうが、より気楽に、よりさまざまなコミュニケーションが行えるのは事実です。
なので「スマートフォンを使って」と頼むより、「このケータイなら、送った写真がそのまま広い画面に届いて、何も操作する必要がないんだよ」と言えば、興味を持ってもらえるかもしれません。そういえば最近、親に連絡取ってないなぁという方、「ケータイにこんなのあったらどう思う?」と聞いてみてはいかがでしょう。
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